プロジェクトマネジメントは東京に車で行くようなもの

故あって「リスクマネジメント」の本を読んでいます。さすがは「ピープルウェア」のデマルコ・リスター コンビの本、興味深いです。

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熊とワルツを - リスクを愉しむプロジェクト管理
トム・デマルコ ティモシー・リスター

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by G-Tools

この書では「リスク管理」を主題に書かれていて、まだすべてを読み終わってはいないのですがふと思ったのが、

ソフトウェアプロジェクトが期日に終わらないのは、東京に車でいくと必ず約束の時間を守れないようなものだ

ということです。

最近カーナビがついて、予測到着時刻がでますがまったくあてになりません。これは高速道路を平均80km/h、一般道路を平均20km/hと仮定し、距離で計算するためです。実際には渋滞になればその平均速度まで出ません。さらにその渋滞を回避しようとありとあらゆる情報や知識を駆使し、裏道を使おうとしても、一方通行や狭い路地、踏み切りに阻まれて意外と遅れを取り戻すことはできないばかりか、かえって遅れをひどくします。

よしんば無事に目的地に近づいたとしても、今度は駐車問題が浮上します。あちこち駐車場が空いていたとしたら安い場所を探そうとしてぐるぐる廻り、時間を消費します。満車になっていたら空き駐車場を探してやっぱりぐるぐると回ります。仕方なく駐車場待ちするか、路上駐車して車を放置するしか手がありません。

しかし路上駐車はもっともリスクの高い行為で、所用が終わって帰ってきてみたら2点減点と罰金というダメージが待っているかもしれません。

こういった不確定要素をすべて計算することは不可能です。唯一、約束の時間を守るようにすることは

大きな余裕をもって出発すること

だけです。同じことがこの本に書いてありました。ソフトウェアプロジェクトを期日までに成功させる手段は、早くスタートさせることです。

頑張ります。