人というのは脳みそで動いています。脳は人の考えや行動をコントロールするとても重要なパーツですがその仕組みは単純で、シナップスの結合、ニューラルネットワークで成り立っています。ニューラルネットワークを模して作られたのがニューラルコンピューティングで、これはいくつかの入力をしたところ、なんらかの出力が得られるものです。これを何千回、何万回も繰り返して成功例や失敗例を学習させることで、新しい入力を正しく出力することが可能となります。
さて人間にある実験をします。青いランプ、赤いランプとボタンを用意しておきます。被験者には赤いランプが点灯したらボタンを押して下さいと指示を与えます。すると大人に比べて子供は間違ってボタンを押す率が高いそうです。これは脳の抑制の部位(前頭葉かな?)が未発達のため、ボタンを押したいという衝動を抑えきれずに押してしまうそうです。
上記はバカの壁で紹介されていた事例ですが、子供に限らず大人であっても間違ってというよりもボタンを押したいという衝動を抑えきれないことは多々あります。ビジネスの世界で本当は「やらない」のが一番良いことであっても、つい「やってしまい」自分の首を絞め、会社を危機に陥れたりすることがあります。
脳の構造上「やらない」をするということは実はとても難しいことなのですね。「動かざること山の如し」で有名な武田信玄はこれを実践していたともいえるでしょう。確かに「待て」が出来るのは大人だと思います。
一方で「巧遅は拙速に如かず」という孫子の諺もあります。これはIT業界の開発競争みたいなもので、よく洗練されたソフトよりも、荒削りでも先に世の中に出した方が結果的によい例などあります。OSなどはそんな感じですよね。ブログもそうかもしれません。
ボタンの例に翻って見ると、核兵器などもボタンですね。大人がボタンの鍵を握っていたから20世紀を無事に乗り切れたわけです。良かったことです。そういえばうちの子供はボタンはとにかくやたら押して回ります。電源ボタンは必ずですので、自宅サーバーの電源ボタンにはダンボールで蓋をしてあります。