総力戦

こういう社会派ネタは余り読まれないと自覚しつつ、ついつい書いてしまうのはなんででしょうね。

最近多国籍軍に自衛隊が参加というニュースがあるようですが、余り知らないので詳細には触れません。しかしそういった方針に対して世論は過敏に反応するのはなんでだろうと色々と考えてみたら、こんな言葉を思い出しました。

総力戦体制 - naow

総力戦:定義
国家総力戦ともいう。総力戦は戦争形態の面からみれば,20世紀の帝国主義時代における現代的国民戦争の一形態である。それは旧来の武力戦のみの戦争と異なり,武力戦を中心としつつ軍事,政治,経済,思想,文化など国家の総力をあげての激烈かつ長期にわたる過酷な戦争であり,とりわけその国の経済力と国民の政治的,思想的団結力が決定的に重要な意味をもつ戦争である。そして総力戦を戦いぬくためには,国家総力戦体制,すなわち一国のすべての国民と物的資源を有機的かつ有効に組織,統制,動員し,現代戦争を遂行するために必要な一元的戦争指導体制を樹立することが緊急の課題となる。 総力戦として戦われた最初の戦争は,第1次大戦(1914‐18)であった。

ここ最近戦争をしていない日本においての戦争体験は、この「総力戦」にあたる第二次世界大戦・大東亜戦争しかないんですね。なので戦争=総力戦、すべての国民の犠牲の上に戦争は成り立つという誤解があるのではないでしょうか。

「総力戦」に対する言葉は「武力戦」で、これが現在のアメリカが行っている戦争にあたるようです。この「武力戦」と相対する手法が「外交」となります。戦争は外交の一部だということが言われ、武力と外交を上手く使い分けて国益を守るわけです。

今の日本には残念ながら「武力」がないです。だって自衛隊の武力を行使できないんですから、ないも同然です。外交とセットとなるべき武力がないんですから、外交もうまく行かないわけですね。外交が下手とか言われますが、それは武力がない、片手落ちな状態では仕方ないことのように思えてきました。

ここで本をご紹介。なかなか過激なタイトルに著者の名前は「耐」です。なんか合っていて素晴らしい。

日本を滅ぼした国防方針

黒野 耐

おすすめ平均
あらゆる組織に当てはまる問題

Amazonで詳しく見る4166602470


残念ながらシロウトにはかなり敷居が高いです(^^)まだ大正末期です。