Perfume WORLD TOUR 3rd in New York 参加レポート #prfm


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Los Angelsの次はUK London公演だったのですがそれはスキップ、私は一足早くSF経由でNYに上陸してライブを待ち受けました。

というのも実はNYは2000-2001年に1年間留学で住んでいた街。それ以来一度も機会がなく訪れることができなかったので、この機会に観光を兼ねて思い出に浸ろうと思ったのでした。

変わるNY、変わらないNY

2001年と言えば9/11が起きた年。私自身その時マンハッタンに住んでいて直接見聞きした体験があります。あのときWTCは消失、延々と立ちあがる噴煙と臭いを見ながら日本に帰国したのでした。

今ではかなり綺麗になり、ONE WORLD CENTERビルが立てられるなど、歯でいえば前歯2本が抜けたのに仮歯をつめたような景色となっており、微妙ではありますが喪失感が多少埋められた感があります。

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今回泊まったのはCANAL ST.のホテル、チャイナタウンが近く歩いてみると昔よくいっていたレストランや茶屋はそのままの姿、そのままの味でした。

ミッドタウン

会場はエンパイアステートビルの通り沿い、ペンステーションやマジソンスクエアガーデン近くでかなりの繁華街。LAと同じく7pm開場、8pm開演だったので7pm過ぎにいってみると待ち行列は1ブロックぐるりと1回り。ずっと回ってみると日本人の割合も多く、西洋系とアジア系が半々。日本人は現地の人が多い印象です。

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NYは昼の気温5度、夜は2度と冷え込んで並ぶのも大変。一番の人は前日の夜から並んでいたということで、この寒い中熱いです。

でかい、背が高い

ドイツの時もそうでしたが、アメリカ人は背が高いです。普通に180cm-190cmクラスがゴロゴロいて前に立たれるともはやロッキー山脈状態。前が見えなくなります。

長い列を待ち 8pm頃に入場してみるとフロアの前のほうはほとんど埋まっており、2F/3F席は指定席のためチケットを持っていないと入れず。これはどうすべえと思い、逆にギリギリ後ろまで下がってみる作戦に。今回は右側に陣取り、スクリーンを含めて舞台演出は見られます。ただしももから下は絶望的、ねえの高速ステップはまったく分かりませんが。

OK Goは余りしられてない?

LA同様、MCで OK GoのMVの話をしたところ反応がイマイチ。もしかして東海岸では流行っていない? 音楽文化に限らず結構アメリカの中では地域や人種で細かくクラスタ化されているために、十分有り得ます。

最近日本のライブでは相当趨勢となっていますが、女性比率が高かったのも特徴的。女性の絶叫があちこちから聞こえてきました。アイドル、ではもうないですね。

ライブの楽しみ方はそれぞれ

ライブがはじまるとその瞬間、ぎゅぅぅぅぅと数メートル群衆が前進、スクイーズされます。これは日本と同じ感じですが、逆にそのあいた後ろのほうのスペースで踊りまくっている人が。そういう人はビール片手に飲んでは踊って、リフィルして。別に Perfumeでなくても盛り上がって、踊れればいいじゃん! みたいな感じですが、それはそれでアリ。むしろそういった人がやってきて、なにこれ Perfumeいいんじゃないの? と興味をもってファンになってもらえればますます世界が広がって行きます。まさに Perfume world。

アンコールのFAKE IT

その最たる例はアンコール。2F/3F席は着席のためほとんどの人が最初は座っていて、もしかしてオペラみたいにこの席は着席じゃないといけないのかな、と思ったほど。しかしアンコールの時に見渡してみると、立ってる、踊ってる!

一番驚いたのは1Fの右側の少しあがったところの席のご老体。赤と白のサンタクロースの衣装が似合うような体格、髪型の人が立ち上がって踊りまくっているんです。

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ちょっと、いやかなり綺麗にはげ上がった頭は照明に照らされ、白髪まじりのサイドヘアーがまるでシラタキのようにキラキラと逆光で輝いているんです。すごい、この人をも乗らせたか!

もしかして前から立っていたのに気付かなかっただけかな? と思って注目していたら FAKE ITが終ったらさっと座ってました。座ってました。やっぱり FAKE ITで立ち上がったんですよ、それだけのことだったんですよ。よかったよかった。

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日本の注目は電通

LAではまったく見られなかった舞台演出。特にスクリーンに映し出される映像はいかにもライゾマらしい、CGで構成されていて、先進的でした。

このライブに行く前、留学していたITP/New York Universityにいったのですが、ここは今でいえばMAKE系、physical computing発祥の地でスクリーンプレイからインタラクティブメディアなど色々なアーティストを輩出している学校です。そこで聞いたのが、今注目しているのは日本の「電通」だというんですね。

電通といえば広告代理店というイメージで、CM製作がメインのビジネスとなるのですがその人がいうにはデンツーは革新的なことをやっていると。どうやらそれはカンヌ広告祭での活躍のイメージが強く、それはつまりライゾマとのコラボのアレやコレやも含まれるわけです。

⇒ internavi Sound of Honda アイルトン・セナ1989とライフログ - のまのしわざ

ここアメリカは広告といえば今やwebが主流で、デンツーのやっているのはもっと未来をいっていると。なんとなくぼんやりと「ああ、これも電通がやっているのかあ」と思ってたのですが、一歩離れてみると確かに単なるCM製作やアートの枠逸脱して革新的です。アートと一番違うのはちゃんとビジネスにしていることでしょうか。

人をいかにインボルブするか

Perfume WORLDで常に共通しているのは、ファン参加型であるということ。今回も動くフォントの一部がファンが自らデザインしたものが使われているということで、3人やスタッフだけではなく、ファン、ライブ参加者もTEAM Perfumeの一員であることを無意識のうちに意識させられます。その辺の取り組みがジワジワと広がっていく秘訣でしょうか。

決して目立たない、ドカーンと一発ホームラン的な効果はないですけど、サンタさんが立ったように、老若男女問わず人を魅了するのだと感じました。

次はどこにいこうかな

ついにUSに上陸しましたが、世界はまだまだ広いです。次はどこにいくのでしょうか、南米、中南米、アフリカ、インド。まだまだ色々あります。Perfumeがいく先にはどこへでもついていって、その地のリサーチをしてくるつもりなので、挑戦は続けてほしいですね。