駆動方式とスポーツカー

スポーツカーとして、FFは敬遠されがち。でもいまは回りをみればほとんどがFFで、量産スポーツカーとして量産メーカーが作るベースとなるのはFFにならざるをえません。FFスポーツとして名高いMINIは当然のこと、ルノースポールだって、シビックタイプRであっても同じFFです。

ではルノースポールやシビックタイプRがスポーツカーとしてどうかというと、これはもう素晴らしいスポーツカーなわけです。後輪駆動だけがスポーツカーの必須条件ではない、というのはもはや世界の常識です。ドイツのニュルブルクリンクは確かにポルシェ911にBMW Mシリーズがブンブン走りまわっていますが、それ以上に多いのがメガーヌやクリオといったルノースポール系です。庶民がスポーツできるのがFF。

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(ニュルブルクリンク北コース駐車場にて撮影)

私自身、過去シビックタイプRを乗って、現在はFFのMINI、FRのS2000やRRの911に乗っていますが、ハンドリングについての多少の差はあれ、どれも味として理解しており、簡単にいえば「どれもそれぞれいいじゃない」という感覚です。

大事なのは運転手の意思に反応してくれるかどうか、だけです。

確かにドリフトしたい、リアを流して走りたいという向きにはFRをどうぞ、ということになりますが、そういった特殊なスポーツを除けばグリップが基本で、そうなってくると駆動方式はそんなに関係ないです。

だって普通、タイヤが流れるほどアクセル、踏みこみませんよ。

ブレーキしてハンドル切ってアクセルパーシャルでコーナーを立ち上がっていく、そのときにどれくらい意図したラインにクルマを乗せられるかどうか、クルマが乗ってくれるかどうか、が味わい深いのです。