ライコネンとグロージャン、ドライビングスタイルの違い

DSC_7204

2013年のF1日本GP、鈴鹿でのグロージャンの走りはとてもよかったですね。予選から終始安定した速さをみせ、決勝レースでは序盤リード。その後レッドブル勢に逆転を許したものの、今宮さんをして

「いいじゃん! グロージャン!」

と言わしめるほどでした。昨年の「ミサイル」との悪評から随分と進化したものです。

そのグロージャンのチームメイト、キミ・ライコネン。1-2コーナーで観戦、ラインを比較すると随分と違うことが分かってきました。

具体的にいうと1コーナーでインにぺったりとつくキミに対して、グロージャンは1コーナーのインは車幅1~2台分アウト側。これに合わせて車速制御、ギアのシフトダウンもキミが早くギアをダウンするのに対し、グロージャンは1コーナーでは余りダウンせず2コーナーで一気に減速してダウンするという違いがありました。

簡単にいうと、

立ち上がり重視:キミ
ツッコミ重視:グロージャン

という差です。
そのためグロージャンは1コーナーでオーバースピードのためコースアウトするケースが何回もみられ、最大グリップ、最速コーナリングスピードを模索している様子がうかがえました。

一方キミはビタビタにインにつくためコースアウトすることもなく、安定的。

キミはラリーをやっていたくらいなので、路面のグリップが悪いところでもクルマを早く向きをかえて、トラクションをかけて立ち上がっていくドライビングスタイルなのでしょう。

一方グロージャンは舗装路、路面グリップが保証されたサーキットとフォーミュラカーで最大のパフォーマンスを引き出すことに長けているようです。

このドライビングスタイルの差はホイールベースの選択にも表れています。

キミ・ライコネン、ショートホイールベース版を継続使用 【 F1-Gate.com 】

「ロマンはロングホイールベースが好みだが、彼はショートホイールベースの方が好ましいようだ」とエリック・ブーリエは述べた。

私はといえば、グロージャン派。ロングホイールベースで安定的なクルマを高い車速でコーナリングスピードをあげていこうというのが好みです。人それぞれですね。