東京オリンピックで水辺バブルが来るか? 臨海副都心~神田川~日本橋川

「お・も・て・な・し!」

で2020年東京オリンピック開催が決定しました。それに伴い興味がなかった人々のマインドも一気にオリンピックムード、特に会場となる臨海副都心周辺が注目されています。

▼ 選手村予定地(招致プラン>>TOKYO 2020|2020年、オリンピック・パラリンピックを日本で!

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その中でも興味は交通に注がれています。

というのも先の東京オリンピックで作られたインフラ、首都高速道路が老朽化で限界にきていること、環境と高齢化社会に優しい交通が求められていることなどで、自家用車ではなく公共交通機関の整備の議論が活発です。

東京五輪までに首都高「つくり直し」 巨額の建設費用どう生み出す (2/2) : J-CASTニュース

莫大な費用をねん出するためにユニークな案も浮上した。都心環状線の銀座付近は半地下になっており、この道路に「ふた」をかぶせることで高速道路の上に「土地」をつくりだすのだ。そこを使う権利を売却して、修繕費を確保しようというアイデアだ。

費用的な観点から、京橋周辺の元々水路だったところを通っている首都高速を暗渠化しようというもの。

日本橋地域ルネッサンス100年計画委員会|首都高速移設と日本橋のまちづくりの動向

日本橋の上にかかる首都高速を撤去して、青い空を取り戻そうというアイディアもあります。

第2回基幹的交通システム部会を開催しました 中央区ホームページ

こちらはLRTにBRT(bus rapid transit)、連結バスを使って輸送力アップを狙うなど、銀座~築地~勝どき周辺の電車空白地帯を埋めようというものです。

しかし限りある土地と道路、どれも莫大な費用がかかるうえに現実化するには立ちはだかる障壁が高いです。

そして注目されたのが水上交通。現在ほとんど活用されていない水路を使い、輸送しようというアイディアです。そのため東京オリンピックが決まって以降、臨海副都心地区がよく視察されているとのこと。

もとをただせば水路は水上交通が主だった江戸時代に整備されたもの。原点回帰ともいえます。特に埋立地が増えて橋が限られているのであれば、いっそのこと水路を活用、水上バスを使うのは自然。

今も水上バスはありますが観光目的がほとんど、通勤という観点ではまだまだ可能性を秘めています。

実は船着き場が防災用にあちこちに整備されているのですが、現在は施錠されていてまったく使えません。

asahi.com(朝日新聞社):帰宅困難者を救え 東京の河川・船着き場活用を検討 - 東日本大震災

東京都内には、災害時に使える「防災船着き場」が61カ所ある。だが桟橋の多くは日常的に施錠されたままで、すぐには使えない。屋形船などの船主からは「普段から使っていない桟橋では、緊急時に安全な停船ができない」との声も出ている。

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立ち入り禁止にされていて、自由な停泊、乗降ができません。一時試験的に利用可能にしたところ、マナーの悪い連中がゴミを散らかして帰ったなど、不適切な利用が多かったという理由もあるそうです。

有料でいいので、整備、運営して欲しいと切に願います。

それができるとまさにベニスのように、水の都としての観光ルートができると思うのですけどね。

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日本橋川の上にかかる首都高ですが、実は水辺からみると空中回廊、屋根の役割を果たしていて実はこれはこれで味わい深いものです。空にかかる邪魔物という認識が多いですが、一度水辺を走ってみると考えが変わるかもしれませんよ。

2020東京オリンピックで街並みが変わるまえにぜひ、この景観は押さえておきたいものです。


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