前回までのあらすじ流しのミニヨン・レーサー北川は木更津へやってきた。白昼堂々と賭けレースができる理由は警察の買収であった。ついにレースに参戦するが、例のアレを使うことに。
北川が浜田に渡したモノは何の変哲もない単三電池であった。
浜田「...? 単三電池でっしゃろ、うちも充電した電池ならもってますぜ、兄貴」
北川「黙ってそれを使え。ただしモーターは一番ハイパワーなのに交換してくれ」
浜田はキツネにつままれたまま、賭けレースのトーナメント戦に参加することに。トーナメント戦は参加者からエントリーフィーをとり、優勝したもの1人が総取りする、優勝するか負けるかのどちらかの戦いだ。
浜田の1回戦...接戦で勝利。
2回戦...接戦で勝利。
3回戦...接戦で勝利。
そして迎えた準決勝...接戦で勝利。
浜田は興奮気味にこういう。
浜田「兄貴、すごいでしょ、オレ、ついに決勝戦進出ですよ!」
北川「...お前が凄いんじゃない」
浜田「えっ、だって全部勝ってますよ、やだなあ兄貴、オレの才能にビックリしてるんでしょ。さて優勝決定戦だから電池交換してと...」
北川「...交換するな、電池はそのままでいけ」
浜田「でももう電池が消耗してスピード負けしますぜ」
北川「...なんのためにハイパワーモーターに交換していると思っているんだ。あのモーターだと普通コースアウトしているはずだろう、電池でモーターの出力を抑え込んでいる。問題ない。」
浜田「???」
浜田はまったく理解していないらしい。
学生「うーん、確かにハイパワーモーターにしては速度でないな~って思っていたんですよね。でも速度負けしそうな時には巻き返すし、なんだかマシンが相手のマシンをみてるみたい。」
いよいよ決勝戦である。相手も自信満々、負ける気がしてないらしい。
レディ、ゴー!
スタートした。そして3周後...
浜田「よっしゃーーーーーっ!」
今回も接戦で浜田が勝利した。相手は怒り狂っている。
相手「おかしい、このマシンが負けるなんて信じられない。これにいくらつぎ込んだか、知れないんだぞ! 貴様、イカサマしやがったな!」
浜田「イカサマなんて、してねえっすよ、実力実力!」
相手「ふざけるな、マシン見せろ、イカサマやってたら踏みつぶすぞ!」
浜田「兄貴ぃ、どうしたらいいっすか?」
北川は黙ってうなずく...マシンを見せることに同意した合図だ。
相手はボディをとり、しげしげと浜田のマシンをチェックする。しかし何もおかしなところはない。
相手「何もないはずないんだ、絶対にイカサマやっている! 何か隠してるだろ!」
たけり狂う相手に対し、主催者が中に入ってきた。
主催者「もうそのへんでよろしいかな。マシンに不審なところはないですし、この勝負は...浜田さんでしたね、優勝ということで優勝賞金です。お受け取り下さい...」
浜田「やったぜ! 優勝賞金だっ!」
喜ぶ浜田。一方北川が負けた相手に近づく。
北川「今回は残念でしたね、とてもいいマシンの様子ですが、まあ運不運もありますよ...フッ」
さりげなくしげしげと相手のマシンを見つめる北川。そして相手の使っているマシンがやはり学生の持つマシンの進化形であることを確認した。
公園の端からこの様子を見つめる3人がいた。
幹部A「...まさか、幻のアレを使ってくるとはな...この男、ただものではない」
幹部B「幻のアレとはなんなのだ?」
幹部A「頭脳をもつ単三電池、『インテリジェントバッテリー』のことだ...」
インテリジェントバッテリーとは、一体。
(づつく)
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