問題山積! それでもFX(次期主力戦闘機)選定、F-35 ライトニング2 に決定

当初からの規定路線通り、FXはF-35に決定しました。

やはりユーロファイター・タイフーンはあて馬...FX(次期主力戦闘機)はF-35 ライトニング2 選定へ【ワンダードライビング】

FXにF35を選定 最新鋭のステルス戦闘機 42機を調達 - MSN産経ニュース

政府は20日午前、老朽化で退役する航空自衛隊のF4戦闘機の後継となる次期主力戦闘機(FX)に、米英などが共同開発する最新鋭ステルス戦闘機F35ライトニング2(米ロッキード・マーチン社製)を採用することを決めた。首相官邸で開いた安全保障会議(議長・野田佳彦首相)で決定し、閣議了解した。

もうこれで後戻りはできません。さてここで色々な問題点が再び明らかに。

まず調達価格。

時事ドットコム:中ロへの抑止力意識=1機約99億円-次期戦闘機

防衛省はF35の調達価格について、2012年度予算ベースで1機あたり本体のみで約89億円、スペア部品など必要な部品を含めれば約99億円としている。今後、開発が遅れれば開発費がかさみ、価格がさらに上がる可能性も否定できない。同機が実戦配備されていない「未完成機」で、今後、機体の不具合が出てくることを懸念する声もある。

99億円? あれ、50億くらいの超バーゲンプライスではなかったのでしょうか?

F35“価格は各国の調達しだい” NHKニュース

一方、高騰が懸念されている価格については「各国の調達の状況しだいだ」と述べ、共同開発国などでの受注の状況によっては、F35の価格が当初の想定よりも高くなる可能性を示唆しました。この一方でスコット氏は「今後、量産化を進めることで、1機当たりの価格を引き下げることができる」と主張しました。しかしF35は、アメリカ軍が調達の予算をさらに減らす可能性があるほか、ヨーロッパの信用不安や世界的な景気後退の影響で、各国からの受注が計画より減るおそれも指摘されており、2016年の航空自衛隊への納入に向けて価格の高騰が防げるのか、不透明な状況です。

しかも99億というのは現在の見積りで、実際の納入価格は不明、といういわくつき。

次期主力戦闘機:F35に正式決定…42機取得へ - 毎日jp(毎日新聞)

F4は老朽化が進んでおり、F35の納入が遅れた場合は空自の体制に支障が出そうだ。防衛省は納期など提案内容を厳守する誓約書を岩崎茂航空幕僚長あてに米側から提出させる。F35の調達は、米国が価格や納期を将来変更しても契約違反にならない「FMS」(有償援助)と呼ばれる方式を採用。防衛省の担当者は「国同士の約束だから守ってもらえる」と強調したが、提案内容が守られない懸念は残る。

国同士の約束だから守ってもらえる、というのは余りにもお人よし過ぎます。アメリカは契約社会なので契約上FMS方式をとった場合はほぼ守られないとみていいでしょう、そんなのはビジネスの世界では常識です。

 ◇F35の選定での評価◇

◆性能=飛行性能やステルス性などの機体性能、ミサイル命中能力、電子戦能力、ステルス目標探知能力、空対地攻撃能力の全てでバランス良く高得点。シミュレーションでも最高点を獲得。全体で最高評価

◆経費=機体購入費ではFA18、燃料費ではユーロファイターが最も安くF35はいずれも次点。空自と同じ空中給油方式のため改修費が発生せず、全体で最高点

◆国内企業参画=FA18とユーロファイターは国内企業が製造参加できる構成品が多く、技術開示の程度が高いユーロファイターが最高点でF35は最下位

◆後方支援=3機種が拮抗(きっこう)。故障部位を詳細に特定する機能や部品交換時期を診断する機能があるF35が最高点

※配点は100点満点のうち▽性能50点▽経費と国内企業参画が各22.5点▽後方支援5点

性能が高得点といっても実機なくシミュレーションだけですからね。そう、次は納期と信頼性の問題。

時事ドットコム:F35、実力未知数=初期量産型のリスクも-不透明な開発計画-米

F35A型のIOC取得予定は13年だったが、16年に変更され、今年11月の下院議会公聴会で米空軍高官は「IOC取得は18年にずれ込む恐れがある」と証言した。ロッキード・マーチン社は、機体制御の生命線となるコンピューターソフトの完成型を搭載した機体を16年度に日本に引き渡すと主張。米政府も日本側に誓約書を出して、納入時期厳守を保証するが、その機体が実戦運用されていないものである可能性は排除されない。

 初期量産型は高価な上、トラブルが多発するのが常識。墜落事故防止など安全対策上の観点からも、米空軍に実戦配備されてから3~5年後に日本がF35を取得するのが理想だ。F35は単発エンジンで、双発機に比べ、エンジントラブルが発生した場合、帰還できる確率は低くなる。 

 ステルス素材を使用し、燃料タンクやエンジンの大型化で機体重量はF16の1.5倍。それだけ、単発エンジンに負荷がかかり、開発を難しくする一因になった。米ゼネラル・エレクトリック(GE)が商機とみて、代替エンジン開発を執拗(しつよう)に国防総省に提案していたゆえんだ。

 上院軍事委員会によると、開発の遅れにしびれを切らした空軍は限定的な能力を備えたF35を使った訓練の開始を検討しているが、国防総省のギルモア局長(装備評価担当)は「未完成の機体を使用した訓練は重大事故につながる恐れがある」と内部文書で警告したという。

なんだか心許なくなりますね。本当に日本の空は大丈夫なのでしょうか?

大丈夫、ぼくらにはF-4があるじゃないか!

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いつまでも現役F-4ファントム2 !!

F-4 (戦闘機) - Wikipedia

後継機

F-4EJ改の後継となる次期主力戦闘機 (F-X) の選定が防衛省にて行われ、2008年(平成20年)度に機種決定の予定だった。しかし、防衛省が最有力候補としていたF-22が技術流出を懸念したアメリカ議会から禁輸措置を受けたため、平成23年(2011年)度からの中期防衛力整備計画での決定に延期された。候補はユーロファイター タイフーン、F/A-18E/F、F-35の三機種に絞られ、2011年12月20日にF-35が次期主力戦闘機として正式に選定された。しかし、F-35の配備は開発の遅延等から2017年以降とされているため、F-4EJ改の運用スケジュールを耐用年数見直しの上で変更する可能性もあるとされる。

今もF-15のパーツ落下事故でF-15に代わり現役バリバリ。いやいつまで現役だって話ですが、もはや半世紀以上も飛んでます。すごいぞぼくらのF-4ファントム!