T2 ブルーインパルスの貴重な写真とF-2支援戦闘機

T2 ブルーインパルス

T2とは日本が独自開発した音速ジェット練習機。のちに単座化、F1として支援戦闘機にもなった機体です。

T-2 (航空機・日本) - Wikipedia

主翼が非常に小さく、また厚みも薄い超音速飛行に重点を置いた形状となった。水平尾翼は下方向に15度の角がついている全遊動式で、前縁はエンジン排気の耐熱のためチタニウム合金が用いられている。また、ロールアウトの時点では、胴体後部のベントラルフィンは付いていなかったが、最終設計の段階で低速高迎角時に方向安定が不足することがわかり、新たに装備された。車輪はコストダウンのため、F-104J/DJと同じものを使用している。

エンジンは英仏共同開発のロールス・ロイス/チュルボメカ「アドーア」(RT172 Mk102)を石川島播磨重工業でライセンス生産するものとしたが、そのためか、機体はエンジンを同じくする英仏共同開発のジャギュアに非常に良く似たシルエットである。もちろん、直接の関係は無いが「猿真似」と呼ばれた(F-1・形状も参照)。

機体の制約から小回りは利かないが、上昇力や加速力は高く、パイロットの評判は良かった。2代目の「ブルーインパルス」に採用され、加速や上昇力を生かしてダイナミックな演技を披露した反面、小回りが利かないので演技の間隔が長くなり、観客には間延びした印象を与えた。また、このため時間内にできる曲芸が限定され、物足りなさを感じさせたのも事実である。

日本での評価はともかく、海外に与えたインパクトは相当だったようです。

・日本が独自で音速ジェット戦闘機を設計できるなんて!
・速い!
・安い!
・うまい?

まるで牛丼のような評価。内外の高い評価を受けて後継の F-2(次期支援戦闘機FSX)も独自開発、と思われたのですが政治的理由からF-16ベースとなったのは周知の事実。しかしF-16からキャリーオーバーしたのは垂直尾翼だけ、という徹底した改変ぶり。いわゆる魔改造です。

F-2支援戦闘機 - Wikipedia

機体概観作りと設計が行われ、飛行性能向上や対艦ミサイル運用のために垂直尾翼以外は全て三菱によって再設計された。

「その執拗なまでの徹底ぶりは、『国産』という意地の表れでもあり、エア・インテークの形状まで設計し直すことに対し、ゼネラル・ダイナミックスのF-16設計チームが腹を立てた」という俗説があるが、インテークの変更は、国産レーダー搭載によって大型化した機首レドームのために改設計せざるを得なくなったことが理由であり、ロッキードは「超音速衝撃波の制御を日本でできるのか不安なのでやらない方がいいのではないか」と指摘しただけである。これに関しては、日本側から改設計した図面を送り、ロッキードでも検証するという作業が行われて設計の正しさが確認されている。

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F-16

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F-2

上から対比させると一目瞭然です。
この違いは映画「パトレイバー2」でも出てきましたね。

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F2_F16
ファイル:F2andF16.png - Wikipedia

ただこのF-16ベースが仇となり、調達価格はライセンス料で高騰。そのため当初の機体数を調達できず終了、ディスコンです。

F-2支援戦闘機 - Wikipedia

F-2の調達中止の理由は以下の通りである。

F-2は開発の遅れなどで、1機当たりの価格が当初予定していた約80億円から、主力戦闘機F-15と同等の約120億円に増加した。

F-15が近代化改修で性能向上を図っているのに対し、F-2は機体が小さく性能向上の余地が少ない。
F-2は機体が小さく、ミサイルなどの装備数にも限界がある。

この時点で計76機が予算計上されていたため、22機を足した合計98機で配備を打ち切るとされた。その後は、2005年(平成17年)度予算で5機、2006年(平成18年)度予算で5機が調達された。当初は2008年(平成20年)度までの整備予定であったが、5機ずつ2年に分けるよりも136億円の節約(このうち約100億円は、会社の生産ラインを早期に閉じるために節約できる額)になるとして、2007年(平成19年)度予算では10機の2ヵ年分一括取得を目指したものの、8機分しか認められず、2006年(平成18年)12月24日に開かれた安全保障会議の場で、総取得数を98機から94機(F-2A×62機、F-2B×32機)に削減することが了承された。

さらに追い打ちをかけたのが東日本大震災。虎の子のF-2、18機が被災し、水没。

松島基地所属で操縦士訓練に使用されているF-2B、18機が2011年3月に発生した東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)に伴い発生した津波により水没した。被災した全機が使用不能になる可能性があった[26]が、防衛省は2011年第1次補正予算案に分解検査費350億を要求し[27]、 水没した18機の修理を決定、4月17日より修復作業に入った[28]。その後、修復可能な機体が6機程度であり、一機あたり50億円~60億円の費用が必要であることが判明した。

この同じ松島基地所属がブルーインパルスだったのですが、震災時は他の基地に飛んでいたので無事だった、という奇跡でした。

一度ブルーインパルスの妙技を見に行きたいですね。

▼T2 ブルーインパルスの写真⇒5番機・・・。シリアル59-5111 - まつじいのフォトぶろぐ。 - Yahoo!ブログ

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