子供の無駄遣いは本当に無駄なのか?

車の絵を書いている

子供の教育で難しいもののひとつが「お小遣い」。

いろいろな家庭環境での経済事情、経済観念から各家庭でマチマチ。うちでは奥さんと私とで考え方の違いでぶつかりあってなかなかコレという模範解答がないものの一つ。

うちの場合、基本お小遣い制ではなくオネダリ制(他になんていうんだ? 自己申請?)。ほしいものを親に言って買ってもらうというシステムです。

ところがこれには大きな欠点が。

物を買う買わない判断が大人にゆだねられてしまう点です。

また経済観念やコストパフォーマンスといったことをまったく考えず、オネダリすればなんでも出てくる打ち出の小づち的感覚で大人(両親)をとらえます。とくに腹立たしいのはオネダリして買ったものを、すぐに飽きて打ち捨てること。

さらに腹立たしいのはこのオネダリ技術が口達者になるとともに向上する点。私が子供になってほしいのは口八丁手八丁の交渉上手じゃねえ! と向けようのない怒りでいっぱいです。

この交渉上手はもはや両親だけにとどまりません。祖父母にも魔の手は伸び、懐柔と籠絡の名手が次から次へと祖父母に財布をあけさせるのを見てこのままではイカンと確信。

お小遣い制ではないですが、お小遣いで買うようにチェンジ。

するとどうでしょう、それまでの

「買って、買って~、だってこれは(ああでもない、こうでもない、これはこれだけ必要なものだ)」

といった懐柔と籠絡の言葉がピタリと止まったんです。

「買いたいけど、買うとお金がなくなるし…ああでも欲しいし、でも買うと次欲しいものが買えなくなるし…」

と一人悩みはじめたのでした。そうそう、これこれ、これが

葛藤

というものだよ!

親からみればそのほとんどが明らかに不要、不急、無駄遣いなんです。親にとってはまったく価値がわかりませんが、本人にとってはとても価値のあるもので、欲しいんですね。しかしお小遣い(自分のお金)で買うとなると、自然と経済観念がつきます。さらに計算(引き算)も真剣にします。そう、無尽蔵にでてくる親・祖父母の財布と違って、すぐに底をついてしまう有限の財布なんですから。

親にとっても気が楽です。

「これ買いたいんだけど」といわれたら「ああ、お小遣いでかっていいよ」というだけですから。

で内心どういう反応をするのかを観察して、今子供はどんな気持ちなのか、推し量ってみるのが醍醐味。

もうひとつ大事なのが「無駄遣い」の練習

子供の買うもののほとんどが不要、不急、無駄遣いなのですが、それを大人が「これは無駄だから買っちゃだめ」ってすると

「何が無駄なのか」「どうして無駄なのか」「今必要ではない(後でいい)」「やっぱり要らなかった」

が自分で判断できないんですね。これは大きな弊害です。

つまり失敗する経験を奪っているんです。

子供が成長する機会を奪っているんです。教育どころか甘やかしです。

子供だから、失敗はいくらでもしていいんですね。失敗から学ぶことは多いです。成功だけをしていたら、より失敗を恐れるようになり、何をどうしたら成功するかすら分かりません。

失敗することから学ぶ。そのためにもお小遣いを子供の判断で使わせることは無駄ではない、と考えています。

ということで今日は仮面ライダー・フォーゼのソフビを悩みぬいて、一度は買わないと判断したものの後で買いに戻りました。すぐ飽きると思うし、そうでなくともキャラクター商品が嫌いな奥さんに捨てられる(どっかに片づけられる)のがオチだと思いますが。アーメン。


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