本田宗一郎伝説

ツイッターでつぶやいた「本田宗一郎伝説」のまとめ。これは元ホンダ社員の方から直接体験したことを聞いてきたのでメモ。

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本田宗一郎さんは外で思われているほど社交的な人でもなければ温厚でもなく、社内ではいつも不機嫌そうな顔をして、すぐに激昂することで有名。



ある職場には制服着た人しか入れないという規則。そこへピンクのポロシャツを着た本田宗一郎氏登場、部品をいじっていたら新入社員が「おじさん、ここは制服着た人しか入れないんだよ!」。本田宗一郎氏、素直にロッカーにいって制服に着替えたそうだ。

そんな本田宗一郎さんを認識しないどころか、注意する空気読めない新人くん。まわりは肝を冷やしたに違いありません。ところが筋が通っていることには素直に従ってお咎めなしだったというエピソード。同じことは別の話でもあり、一貫しています。

本田宗一郎氏のエピソード - なんかもうどうでもいいよ

141 :名無しさん@八周年:2007/10/01(月) 22:16:45 ID:RHpLaAjD0
友達の親父さんの話なんだけど
親父さん鈴鹿サーキットで警備員やっててある日黒塗りのハイヤーがゲートに来た

警備員の親父さん「通行証お願いします」
黒塗りの運転手  「関係者だ」
警備員の親父さん「デスから通行証を」
黒塗りの運転手  「だから関係者だといってるだろう」
警備員の親父さん「関係者でも何でも通行証を提示して頂かないとお通しできないことになっているんですよ」
黒塗りの運転手「・・・(不満そうに)」

すると黒塗りのハイヤーの高部座席から声が
「通行証を忘れてきたのは我々のミスです、今日は引き返しましょう」
こうしてハイヤーは帰っていった
数日後警備会社にあの本田宗一郎から手紙が!

「貴方のようなちゃんとした方が警備してくださってることを心強く思います」的なこと書いていたそうで警備会社は騒然
親父さんが追い返したのはあの本田宗一郎の車だったわけで警備会社も大慌て
親父さんは本田宗一郎を追い返した伝説の男となった
ただ本田宗一郎の手紙は大変好意的だったので無論処分無し

その後も親父さんはその警備会社に勤めれることになった
そしてまたその後鈴鹿サーキットにあの車がやってきた

警備員の親父さん「通行証お願いします」
黒塗りの運転手  「はい(通行証差し出す)」
警備員の親父さん「はいどうぞお通りください」 

すして黒塗りの車は通過して行った、親父さんの前を通過していくその時
後部座席の窓が開き窓から本田宗一郎が親父さんに会釈したとさ

こちらも同じ、筋が通っている話です。

お次はこんな綺麗好きな話。

「トイレがくさい!」といって大激怒。普通なら掃除が行き届いてない、というところだが「吸排気がなってない!」。急遽ドアに吸気口、壁には大型ファン2機装着され、夏でもビュービュー。寒いくらいになったとさ。

普通なら「掃除して綺麗にしろ!」というところが、さすがはエンジンの神様。吸排気ですべて考えているんですね。一方で恐れをなしてやりすぎなまでに通気性をよくしちゃうところがホンダっぽいところでしょうか。

自動販売機の裏にホコリがたまっているのを見つけて大激怒!普通なら掃除が行き届いてない、というところだが「モノがあるからホコリがたまるんだ!」といって全部撤去。ところが同じ場所にATMがあり法令上勝手に撤去できない。担当者は「故障中」の貼紙で目隠ししてごまかした。

こちらも「掃除して綺麗にしろ!」というのに、きっと「埃がたまる=空気の流れがよくない」というふうに考えるんでしょうね。空気の流れを遮る突起物は取っ払え!となるわけです。こちらもさすがはエンジンの神様。無茶苦茶です。

他にも気にいらないデザインの車があると、気にいらない箇所にとび蹴りするとか、まさに一代で築き上げたワンマン辣腕社長っぽいところも。初代プレリュードや初代レジェンドのデザインが途中で妙に変わったのはすべて本田宗一郎さんの指示と。

そういえばNSXも高級感がたりないと、メッキモールを入れることをいっていたような…

天は二物を与えず。エンジンの神様はデザインの神様ではないですからね。ケバケバしいNSXにならなくて本当によかったです。

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