「日本」は「大和の国」だということがわかった

突然ですが、ここで質問です。

海で船が沈み始めました。救命ボートに1名のせることができます。そのとき、 おじいちゃん、おばあちゃん、お父さん、お母さん、子供 さて、誰を選びますか。

解説は続きを読むから。

これは日本人であれば大方「子供」と言うと思います。

それはおじいちゃん、おばあちゃんは老い先が短いし、お父さん、お母さんもある程度生きた。だから未来のある子供を乗せようと考えます。

同じことは姥捨山にもいえます。家族の食い扶持を減らすために、実の親を山に捨ててくる(=殺す)お話です。

日本人は儒教の影響を受けていると言われていますが、儒教の国ではこんなことは考えられません。といいうのは儒教の徳目(大事にしなければいけない教義)で

「孝」

つまり親孝行の孝であり、親、先祖を大事にしなければいけないからです。儒教国であれば、上記では迷わず「おじいちゃん」と答えなければならないし、山に捨てに行くのは子供なのです。

孝 - Wikipedia

日本と、中国・韓国では、「孝」そのものの解釈が若干異なるために、行動様式として孝の概念が逆になることもある(例えば日本では親の身代わりに子供が死ぬことは親不孝であるが、中国韓国では親孝行である)。

ちなみに儒教の徳目は里見八犬伝で有名な

「仁義礼智忠信孝悌」

です。

そしてここで重要なのが、「和」という徳目はないということです。日本人がもっとも大切にする「和」はどこから来たのでしょう。

すると聖徳太子の十七条憲法まで遡ります。

十七条憲法 - Wikipedia

一に曰く、和(やわらぎ)を以(もち)て貴(たっと)しとし、忤(さか)ふること無きを宗とせよ。人皆党有り、(略)

一番に「和」が来ているのです。そう考えると儒教や仏教がすでに上陸した時代にあっても、日本オリジナルの徳目は「和」、協調性を重んじ、争いを避けることが最も大事だということを高らかに宣言しているのです。

さて当時の日本の国名ですが、

大和 - Wikipedia

古墳時代ごろに漢字文化が流入すると、「やまと」の語に対して「倭」の字が当てられるようになった。中国では古くより日本列島の人々・政治勢力を総称して倭と呼んでいたが、古墳時代に倭を「やまと」と称したことは、「やまと」の勢力が日本列島を代表する政治勢力となっていたことの現れとされる。

次いで、飛鳥時代になると「大倭」の用字が主流となっていく。

そして、752年もしくは757年(養老律令施行時)に「大倭国」から「大和国」への変更が行われたと考えられている。このとき初めて「大和」の用字が現れた。その後、「大倭」と「大和」の併用が見られるが、次第に「大和」が主流となっていった。

つまり「やまと」⇒「倭」⇒「大倭」⇒「大和」と変遷していったわけですね。

ここからが私の推測ですが、「和」が使われるようになったのは、この十七条憲法でいう「和」と無関係ではない気がします。つまり日本人が「うちらは和の国だよね」と自覚した結果、

「和の国」⇒「大和の国」

と変化したのがちょうど一致したのではないでしょうか。

実際問題、

和服
和風
和室
和式
和英辞典

と、「和」だけで「日本」を意味します。それだけに日本人のメンタリティの根幹を成すものだと思うのです。

さてここで一気にFlat革命に飛びます(w

佐々木俊尚著「Flat革命」:(4)革命前夜 ([の] のまのしわざ)

Flat革命では個人個人がFlatになり、誰でも発言ができ、影響を及ぼす状態にインターネットによりなった、と説いているわけです。しかし元々日本は「和の国」。波風をたてるのは悪といった倫理観を持っています。そこで登場するのが自分の名前、立場を隠して発言する、匿名文化です。「和」を乱さずに発言をするには、どうしても匿名性が必要なのです。

ですからFlat革命で起きていることはやはり、日本人が本来もっている「和」のこころを、どう変質させていくか。つまり日本人がどう変化するのか。それが今実際に起きていることではないかと思います。

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