東京マラソンに見るテロ対策予行演習

先週東京マラソンというものが都心であったのですね。高尾山麓は普段どおりの静かな日曜日でした。
ところでこの件について、メディアでは大迷惑だとか、次の都知事選を睨んでのパフォーマンスだとか色々な見方されていますが、横断的なテロ対策の予行演習と見ることもできます。

ニューズ・ツー・ユー社長のブログ : minako's blog : 東京マラソン2007

余談ですが、賛否両論の開催でしたが、実際に応援に駆けつけてみると、警視庁や機動隊、そして東京メトロが連携しての警備は、緊急時にいきなりするよりも、こうやって回数を重ねていくことが大事かな、と。 特に東京メトロの方々の大規模なオペレーションは、地震などの天災時に今回の経験がきっと発揮できると思いました!

この目で見たわけではないのでなんとも言えないのですが、こういうものは経験の積み重ねですからコレを機会に体が覚えるほど毎週のようにやって欲しいものです。というのも・・・

ニューヨークマラソン

以下2000年当時、NY留学中の日記(メモ)から。

DIALY OF November 2000

# NY City Marathonはマンハッタンを縦走するため、地下鉄にたどりつくことができなかった # Spring Waterというミネラルウォーターがマラソンのスポンサーであった。そしてSpring Waterと書いた紙コップに入れられる水は街角の水道菅からホースで入れられていた。それでいいらしい # NY Yankeesが優勝パレードをした。1週間のうちにHalloween, Marathonとあわせて3回も交通規制してパレードをやり、異常な数の警官が配備される

トピックは2つ。まずNYマラソンについて。コースがマンハッタンを縦走するため私が住んでいたeast river沿いから地下鉄の走るlexignton ave.までたどり着くことが出来なかったという話。しかしこんなことは1年に一回ですし、定番化してます。

そしてもうひとつ。こういった大規模な交通規制と群集コントロールにNYCが長けているという点。そりゃあ1週間に3回もこんなことをやっていたらそれは

通常業務

です。

そしてメトロですが、実際911が発生したときも地下鉄は運行を続行してました。テロ再発などを恐れてその翌日に地下鉄は一旦運行を停止しましたが、その翌日にはまた再開してました。ターミナル駅であるWTCが崩壊したのにも関わらず、です。

もっとも通常時ですら、普通に

急行が突然各駅停車に変わる

各駅停車が突然急行化する

ことがあったので、変則運転はお手の物。もちろん、時刻表なんてありません。だいたい10分から15分おき運転です。

NYCの場合は地下鉄、バスはすべてメトロという統合された1つの運営会社で1960年代に大合併を行って出来ました。東京でいえば営団地下鉄(東京メトロ)を含めすべて都営になったようなものです。だから統合してコントロールできるという強みを持ってます。大合併の際に不採算・競合地下鉄路線を大幅に閉鎖、今もその路線は地下に残っていて、最近の需要増に対応してまた復活させようという話もあるとか。

そういった土壌があるから市長の号令のもと、危機管理が出来るのでしょうね。

写真はこちら⇒NYC 交通規制と群集コントロール術 - a photoset on Flickr