機動戦士ガンダムSEED DESTINY PHASE-36 アスラン脱走

本日も記憶だけを頼りに電車でエントリー。

今回でようやくデュランダルというキャラクタ設定が明確になりました。今までは外面はいいし、言葉は回りくどくて直接的ではない一方、何を考えているか分からない人間に映っていましたが、すべての点は繋がりました。

彼の考える幸福な世界とは、例えばこうです。人それぞれ能力と「役割」があり、人はその能力に応じた役割を演じることがもっとも幸せでの能力を活かせなかったり、能力を超えた役割を期待されることは不幸だという基本概念です。そしてその「役割」とはチェスの駒にたとえることが出来、それがデュランダルのそばには随所に見られるチェス盤に表れています。そしてチェスの駒は基本的に3種類。つまり自分の駒、そして敵の駒。最後が死んだ駒です。

彼は持ち駒を評価しています。持ち駒でなくなった瞬間に敵の駒もしくは「死んだ駒」となっていて欲しいわけです。そうとらえるとラクス暗殺(未遂)やアスラン更迭(処分)のアクションも理解可能です。

彼は自分が人の能力を判断し、役割を与えるのにふさわしい人間だと思っているようです。それは遺伝子工学の権威であるためDNAが人間の能力を決定付けることをよく理解した上でのプライド、驕りともいえるでしょう。しかし一方で彼は「子供を作りたいから」という理由でタリアに振られています。プライドの高いであろう彼にとり「役立たず宣告」であり、男としてはもっともつらい理由だったことでしょう。この一件がトラウマとなり、その事実を認めたくないがゆえに自分をキングとたとえ、他の人間を持ち駒としてとらえていったのではないでしょうか。そして彼にとって理想の平和の世界を彼自身が作り出そう、自分自身こそがそれが可能な唯一の存在という狂気に走らせるキッカケになったのではないかと推測します。

ラクスは持ち駒でないために出てきてもらっては困るので暗殺、キラ・フリーダムも持ち駒ではなく邪魔な存在だったので殲滅、アスランは持ち駒だったのですが、「役立たず」と分かった瞬間に処分です。冷徹というよりは、自分中心的ですね。しかも顔色かえずに平気で嘘をつけることも分かりました。施政者としては独裁者のやり方そのものといっても過言ではないでしょう。

一方、アスランの誘いを断った偽ラクスことミーアですが彼女は「役割を演じる」幸せを選びました。ただ今後本物ラクスが表れて、彼女が不必要な存在になった場合口封じのために消されることは明白です。彼女の不幸な未来の予兆はすでにはじまってしまいました。

レイですが、彼の場合は少し違って完全な忠誠をデュランダル(ギル)に誓っています。しかしデュランダルは所詮駒としか思っていません。彼の場合はすべての人が駒だからです。利用価値がなくなったときにどのように扱うのか、そして裏切られたレイが反動で何をするのかが物語の終焉に向かって鍵となるような気がします。

ところでアスランですよ。彼の女難の相もきわまれりでした。一緒に行こうと誘い、連れて行くべきであったミーアには拒否られ、連れて行く必然性はなかったルナマリアの妹(メイリン)に「来い」とかいって連れて行っちゃうわけですよ、手に手をとりあって。女を連れて行ってどうなるか瞬間的に判断できないんでしょうかねー、あれだけ瞬発力があるのに。カガリと痴話喧嘩は必至です。ただでさえ溝が出来ているのに、
「やあ、カガリ戻ってきたよ(女連れで)」
ってどうでしょう?もめない方が不思議です。

それにしても拘束にきた公安部隊をやっつけ、レイの銃をはじくほどの射撃の腕前というのはさすが赤服、元特殊部隊の面目躍如ですね。そして来週は第一話、二話と同じく女をコックピットに乗せての戦闘になります。もはや彼の得意技ですね、不利な機体で複数の最新鋭機相手に互角以上の戦いをして女にいいところを見せるというアレです。

がんばれアスラン。

そうそうそういうわけで、今回の名セリフは

アスラン「(メイリンに)来い」

に決定です。
嵐を呼ぶ予感。あ、そういえば次回は嵐だ(^^)

(2005/06/28追記)
家に帰ってビデオ見たら、全然そんなセリフ言ってませんでした。想像で記憶を作り上げるところが怖い・・・(^^;

で、名セリフですけど仕方ないので、無言でメイリンに手を差し伸べてグフイグナイテッドに乗せた挙げ句に色々といっていた

言い訳(記憶が曖昧なので省略)

に決定します。言い訳はカガリに通用しないと思うけどなー