「TM NETWORK CONCERT -Incubation Period- 初日行ってきました」の続き。
今度は武道館ではなく、映画館で!
終了コンサートの2daysもそうでしたけど、今回もやはり2daysで同じ公演のはずはなく、2つの公演ではじめて完成するパズルのような作品。そんな香りが初日でしたので、これはもういてもたってもいられず、夜中にあわてて「ライブシネマ」を行う近くの映画館のチケットを予約したというわけです。
そして行ってきましたよ、アスファルト、タイヤを切りつけながら、薄暮走り抜けて。
行ってみるともう明らかにTM待ちな人が映画館ロビーにウロウロ。考えてみれば平日の夕方、そもそもこんなローカルな映画館に見に来る人もそんなにいるはずもなく。そして開演10分前にみんな吸い込まれていきました。
さて今回の問題は「ライブシネマ」という衛星回線で武道館と映画館の劇場をつないだ試み。ライブのような盛り上がりがあるのか、それとも映画館のような静けさがあたりを包むのか。アメリカではライブシネマでは全員が立ち上がり、ポップコーンを振りまきながら踊りまくるという文化があるといいます。シネコンというハードウェアはアメリカのそのまま輸入しましたが、文化までアメリカ化したかというと…
案の定開演しても誰も拍手もせず、立ち上がりもせず、じっとしているだけ。拍手しているのは私一人だけですよ。やばい、このままでは立ち上がることもできず、ただひたすらライブDVD鑑賞会になってしまう!
ということで慌てて立ち上がり、劇場の人に相談。
「ライブシネマなんですけど、立ち上がっちゃダメなんですか?」
「他のお客様の迷惑にならなければ大丈夫です。お客様の席はどこですか?…では周囲のあいている席をご用意しますのでしばらくお待ちください」
ということで最後列の一番はしっこ、観客席の死角ともいうべき場所を用意してもらい、開演から一人オールスタンディングです。
・・・
いやー、よかった~
もうね、Get Wildとか Be togetherとか、ほとばしるエナジーを一人放出ですよ。でもよくよく回りをみると、小刻みに頭が動いて、右手首だけ動いているんですよね。なんだ、みんなも気持ちは同じじゃないですか。たまたま動きが内面世界に向いているだけで、心はひとつ、世界はみなFanksです。
コンサートの方はというと、復活ライブのついでにやったとは思えないほど練られていて、KISS YOUのPVのバトンに通じる映像の仕掛けを今回またやったということで今後に非常に期待をもてます。
今回、まさにTM復活だったなと思うのが、そのコンサートの様式。TMのコンサートはそもそも
・MCをしない
・メンバー紹介もない
・アドリブはない、決められたセリフを棒読み、しかも少ない
・アンコールもない
とないない尽くし。その往年のTMコンサートのフォーマットを完全に踏襲、そしてその代わりにあるのが「ストーリー」。完パケ的な作りなので「ライブ」ではなく「コンサート」と呼んでいる方が確かに合います。
決められたセリフといえば、
・ありがとう!
・all right?
・welcome to the Fanks!
笑えるのはもうこのセリフが出ただけで大盛り上がり!特に Fanksはスゴイ!
往年のファンとしては、TMコンサートフォーマットに身震いですよ。昨日、
「えー、アンコールないの?」
という人もいましたけど、一方で分かっているファンにニヤニヤしながらそそくさと帰っていたのが印象的です。そしてアンコールがない理由は2days目、今日のあのカウンターで分かったはず。
そうです、秒単位ですべてコントロールされていたのです。
ライブが終了する時間が完全に定まっていて、それに対してずっとカウントダウンを続けていた時計。
2days目の今日、最後の最後にTM NETWORKが去っていてカウントダウンの時計の数字はゼロを目指します。そしてその数値がゼロになった瞬間・・・
なんと何事もなかったかのようにカウントアップを始めたのです!
そう、つまりこれからは時間が動くのです、未来に向かって!
これは1984年に活動を開始した TM NETWORK。Time Machineで28年の時間を巻き戻してたのに対し、今日を境にカウントアップするのです、我々の時間とともに。
2014年、TM NETWORKは30周年を迎えます。
その時間に向かって、カウントアップをはじめた TM NETWORK。これからの活動に期待です。
1994年の終了コンサートの時、再び SELF CONTROLをライブでFanksとともに右手をあげる日が来るとは想像もしてなかった…今日という日をありがとう!
↓新曲
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