旧甲州街道を歩いていると見つかるのが明治天皇小休止の碑。小仏峠、与瀬宿、野田尻宿と見つけたがなんでかと調べてみると全国を巡幸したらしく六大巡幸として記録されている。
目的は陸軍の軍事訓練も兼ねて、全国に現人神の威光を轟かせるためらしいが、それまでの天皇が旅行をしなかったのに対して対照的でそれが国民の支持に結果的に繋がったのだろう。
同様に巡幸で知られるのが昭和天皇。
戦後占領下の日本において全国を回ったというが特にこだわったのが北海道。
時に朝鮮戦争勃発、共産圏との代理戦争であり元領土であった隣国が戦火に包まれたことを考えるといつ北海道がソ連に攻め込まれるか判ったものではない。
そんな道民感情を考え、絶対に見捨てないとの決意表明が北海道巡幸らしいが問題は交通手段。
青函連絡船しかない状況、津軽海峡にソ連の潜水艦は潜んでいるしそもそも機雷がまだ漂っている。さらに国内の左翼活動も活発。それでもなんとか行きたいという昭和天皇の意思は堅い。
コロナひと段落したら令和天皇も巡幸してくれないかな。