ダイソンが今回満を持してハンドドライヤー3機種をひっさげて日本市場に参入します。
(記者発表会ダイジェスト動画)
実はハンドドライヤーは昔から作っていて、あの羽のない扇風機エア・マルチプライヤーの発想の原点はハンドドライヤーの構造にあったのです。
ダイソン AirMultiplierは飛鳥の生まれ変わり - [の] のまのしわざダイソンといえばサイクロン掃除機が有名ですね。掃除機メーカーがなんでまた扇風機?と思うのですが、ダイソンは別に掃除機モーターではないんですね。日本では販売されていないんですがジェットタオル(ハンドドライヤー)も製造していて、そのジェットタオルを開発しているときにアイディアが沸いたのだとか。流体力学を利用した製品の開発をするメーカーであって、今回その成果が扇風機になったとのこと。
今回は通常タイプのハンドドライヤー dB(写真右)に加え、新しくV型シェイプの壁掛けスリムタイプ V(写真中央)、水栓と一体型で洗ってすぐに乾かせる tap(写真左)の3機種を投入。また業務用、業者向けということでこれまでのB2Cではなく、B2B市場への参入です。
Dyson Airblade tap
Dyson Airblade V
Dyson Airblade dB
テクノロジー
ダイソンが普通にハンドドライヤーを作るわけがありません。それには何か新しいテクノロジーがあるはず。
画期的なのが、HEPAフィルターの採用。トイレに設置されることを考えるとバクテリアなど浮遊物がウジャウジャ。その空気をつかって手に吹きつけるのは、逆に不衛生ではないか、という仮説です。
そこで空気清浄機にも使われるHEPAフィルターを使うことで、とりこむ空気をクリーンにしてから手に吹きつけることで、衛生的に手を綺麗にすることが可能です。実にバクテリア、ウィルスを99.9%除去できるとのこと。
その綺麗にした空気をハンディクリーナー、エア・マルチプライヤー(扇風機)にも使われている強力デジタルモーターで秒間35リットルもの空気を送りだし、10秒前後で手の水をかき落とすことが可能です。
時速換算だと690km/h!
レシプロ戦闘機で外に手を出しているようなもの?
ドライヤーといいつつも、水を乾かす、蒸発させるのではなく、勢いの強い空気でかき落とす、つまりは吹き飛ばすことを主眼にしているのが良いです。
実際問題多くのハンドドライヤーはホワーっとした風や温風で、数十秒で乾かせるはずもありません。結局はハンカチやズボンで手を拭くことになっていました。
その点このダイソンのハンドドライヤーは水を吹き飛ばすことで、乾くとは違いますが、ほぼ水滴はなくなり、あとは自然乾燥で事足りそうです。
その結果、紙タオルが不要となるので、衛生面でもゴミ削減にも貢献できます。
先日発表された新しいエア・マルチプライヤーにも採用された「ヘルムホルツ式空洞」を tapとdBも採用し、音を静かにしています。
[劇的騒音カット! 新しくなったDyson Cool AM06が静かに登場 - [の] のまのしわざ]
デザイン
特に今回新投入されたV型、tap型はデザインや品質にも気を配っており、さすがはダイソンという出来栄え。特にtap型は一見なんだろう、と思うのですが、これならオシャレカフェのトイレにあっても自然と馴染みます。
今回は新製品発表会とは別にジェームズ・ダイソン氏を囲んでのラウンドテーブルもありました。
その模様はまた別途。