アクセルの次はブレーキ! 暴走が止まらぬトヨタへの不信

もはや駄洒落か大喜利の世界です。アクセルが戻らず暴走するかと思いきや、今度はブレーキが効かないというのですから。

多少「トヨタバッシング」の様相を呈している昨今ですが、アメリカでトヨタ・プリウスのブレーキに関する不具合報告が明るみになりました。

米でプリウスの苦情相次ぐ ブレーキ不具合で100件以上 - MSN産経ニュース

2010.2.3 08:57

トヨタ自動車のハイブリッド車(HV)「プリウス」で、ブレーキの不具合に関する苦情が米道路交通安全局(NHTSA)に100件以上、寄せられていることが3日分かった。苦情は昨年5月以降に日米で発売された新型プリウスに集中しており、トヨタは「事実関係について確認中」(広報部)と説明している。だが看板車種のトラブルは、トヨタの主力市場である米国での販売動向に悪影響を与えそうだ。

 NHTSAへの苦情の多くは、低速で滑りやすい路面を走ると、瞬間的にブレーキが利かなくなるというもの。

日本メディアもニュースバリューがあるということで速攻で飛びつき、日本でも同様の事例があることを明らかにしています。

プリウス苦情、日本でも10件以上 昨年7月には追突事故 - MSN産経ニュース

2010.2.3 12:24

国土交通省は3日、新型プリウスのブレーキに関する苦情が昨年12月から今年1月末までに13件寄せられたことを明らかにした。これとは別に、千葉県松戸市で昨年7月、プリウスが起こした玉突き追突事故が1件あり、プリウスの運転者は「ブレーキが利かなかった」と説明していたという。

プリウス のブレーキ不具合、リコール対策室が調査 | レスポンス自動車ニュース(Response.jp)

2010年2月3日(水) 17時59分

リコール対策室には、この事故のほかにも新型プリウスの不具合情報がユーザーなどから寄せられている。その件数は昨年12月から今年1月の2か月間に13件あった。いずれも「ブレーキが効かない」というものだ。

不具合情報の内容は、次のような内容だ。

「回生ブレーキによる減速時、タイヤの一輪のみが段差を超えるなどにより左右のタイヤの回転差が検知されると、その瞬間に回生ブレーキが1秒程度無効になるため、突然減速しなくなる」(埼玉県)

「凹凸路を走行中にブレーキ操作をしたところ、減速途中に突然制動力が低下した」(広島県)

「前の車が停止したため、ブレーキペダルを踏み、止まろうとしたところ、ブレーキがきかず追突した」(神奈川県)など。

これを見る限り、ハイブリッド車である新型プリウスの機構に依存する不具合のよう。1秒程度無効となり、減速力が低下するのが「ブレーキが効かない」という証言につながっています。

【新聞ウォッチ】トヨタ、今度は プリウス のブレーキに苦情? | レスポンス自動車ニュース(Response.jp)

こうした中、きょうの朝日は1面準トップで「ハイブリッド車『プリウス』で、ブレーキの苦情が米国で多発している」と報じた。記事によると、多くは、滑りやすい路面などを低速で走っていると、1秒前後、ブレーキが利かなくなるというもの。米国で2日までに102件、日本でも2009年末までに2件の苦情が当局に寄せられ、トヨタは「苦情は把握しており、事実関係を確認中」(広報部)と伝えている。

苦情が多いのは、トヨタが環境性能などハイテク技術を駆使した新型プリウスというのも気になるところだ。「アクセル」の次が「ブレーキ」の不具合では、シャレにもならない。

まさにシャレになりませんね。

ハイブリッド車は充電のために発電機を作動させる「回生ブレーキ」を多用します。軽いブレーキでは実際のブレーキは作動せず、回生ブレーキのみで減速するようです。もっと強く踏み込むと本来のパッドとディスクの摩擦力で止まるブレーキが作動するという仕組み。ですから軽いブレーキで回生ブレーキが作動しないと、ブレーキが「すっぽ抜ける」感覚になるのでしょうね。

これはドライバビリティで考えると重大な瑕疵にあたるのではないでしょうか。ブレーキをかけているつもりがかかってない、というのは本能的に非常に怖いものです。もちろんブレーキを思いっきり踏み込めば本来の機械式ブレーキが効くので大事故には至らないはずですが。

これを「軽微な不具合」と片付けず、真摯に対応してほしいものです。レクサス暴走事故のような大惨事が起きてからでは遅いのですから。

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