森高千里 TOMORROW NEVER KNOWSにみる加齢コンテンツ

今回もヤバいです。なにがヤバいって、ライブのセットリストがあらかじめ分かっているという前代未聞のライブだから。

それもそのはず、これはある意味、「再演」「リバイバル」もしくは26年経過した追加公演だから。

- ザ・森高ツアー
- ROCK ALIVEツアー
- LUCKY SEVENツアー

それぞれを現代によみがえらせ、48歳の森高がそれを演じるという。いくらなんでも無茶すぎると思うでしょう、ところがこれが完全に成功しているんですよ。

その理由を知りたいでしょう?

森高千里の継続力

森高がすごいのは、そのマイペースさ加減。無理しない。無茶しない、自然。

ここ最近の復活、デビュー25周年で復活し、今年でついにデビュー30周年。200曲セルフカバーは205曲をもって完了。あしかけ5年ですよ、205曲ですよ、すべてオリジナルアレンジですよ。

2012年から開始。

この継続力。家事をしながら活動は決して楽ではないと思うのですが、好きだからやれる、続けられる、ということで見事達成です。

そういえばこの25周年によせて、期待していました。

日本社会を占う森高千里のゆくえ - のまのしわざ

加齢を怖がらない

今回の3公演は当時のセットリスト、アレンジそのままを再現。普通に考えたらまあアラフィフなんですよ、本人も我々も。それがあのエネルギー満ち溢れる20代と、バブル景気まっさかりの経済環境と、浮かれた社会情勢を反映した曲の数々。ミスマッチと痛さしかないはずが、これが見事に歌いこなしているわけです。

なぜか?

それは変化を受容しているから。

25年もたって同じなわけない、まったく同じにする必要がない、と最初から理解しているから、では今であればどういなすか、こなすか、を自然にやっているから。むしろ歌唱力については若く、青かった当時の森高よりも、現在の方が艶やかで伸びやかに感じるほど。

この5年間、当初は声がでてない、緊張感、不安が伝わってくることもありましたが、この公演はまさに笑顔、リラックス、ノっている。円熟した森高になってました。ほんと、これは映像早くみたい。

子どもの成長写真でわざと同じ場所で同じポーズでとることがありますが、それをすると成長具合がよく楽しめます。

この森高の再演ツアーは森高の成長具合を改めて確認することができました。うん、いい。今もいい、いや今がいい。

以上、おっさんのレポートでした。