キルラキル、毎週ワクワクしながら見ていた深夜アニメ番組。そのキルラキルの脚本、いわば物語の元となる原始生命体のような存在が活字化され、本となりました。
※ こちら、カドカワさんより献本いただきました。ありがとうございます。
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全集というだけあり、TV未放送の25話、総集編、ドラマCD4話の脚本も合わせて収録。
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「キルラキル」がどんな作品なのか、どれほどエポックなのかは私ごときが改めて言う必要もなく、とにかくこれまでのアニメの中で輝く存在であることは間違いありません。
映像作品が完成品だとしたら元の脚本はどうだったのだろうか、そんな興味をもっている人も、TV未放送の25話がどうなのか確かめたい人も一度は読んでみるといいでしょう。
特にライナーノーツ、本編ではどこがどう変更されたのか、どういった経緯でこの脚本になったのか舞台裏まで書かれているので、そこはとても興味深いです。それを読むだけでも価値があるかと。
アニメというととかく、若年層向けというイメージですが、実際に作っているのは大人。中島かずき氏は50代ということで、アラフィフ・アラフォーの我々よりも上の世代。
そんな我々おっさん共すらも虜にする仕掛けがたくさんちりばめられていて、くすぐられたわけです。
⇒ 新作アニメ「キルラキル」がなぜ昭和世代にオススメできるのか - のまのしわざ
例えば各タイトルに使われた、昭和歌謡曲。
【Amazon】 ごめんね、いいコじゃいられない。
さらにはエンディングに用いられた曲「ごめんね、いいコじゃいられない。」はまんま昭和歌謡の上、映像はスケバン刑事のオマージュ。
まあ見事にそんな「罠」にはまって見るわけですが、活字で改めてキルラキルをみると、いかに同音異義語というか、言葉遊びというか、日本語の日本語たる特徴をうまく使っているなと感動するわけです。
日本語って言語として面白くて、もともとの言葉を漢字に当てた歴史がありますが、それを見事に使っているのが活字だとよくわかります。ルビ必須です。
「戦意喪失」という言葉を戦「維」喪失にかえたりと、うまく世界観に合わせてます。むしろこの世界で日本語が進化したなら、当然そういった言葉になっていてもおかしくない、いやそれが正しいと思うほど。
本能寺学園のある学園都市、無茶苦茶な設定なんですけど、これももし日本がどこかで違う世界線に入ったらなくはない、いやあるだろうと思うほど日本なんです。
正直これ、オッサンじゃないとわかんないことばっかりじゃない、とも思うわけですよ。中学・高校生が映像で楽しむのも当然ありですが、同時にオッサンどもがビバ昭和! と歓喜できるように、非常に日本日本しているのが多重的です。
若者にも、オッサンに。キルラキルをぜひどうぞ。
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海外ですぐにコスプレされてたなあ。最近は文化・情報の広がりが速過ぎる。
【落書き】