【Amazon】 Go Pro 【GoPro NIPPON国内正規品】 GoPro HERO3+ ブラックエディション アドベンチャーCHDHX-302-JP
「less is more. GoProのインダストリアルデザインが素晴らしい」の続き。
ソニーのマメカム CCD-MC1 がウェアラブルカメラというのは譲れない事実です。というのもセットの中に標準でヘッドセットがついてきているから。
同時期に8mmビデオウォークマンというのがあり、こちらは8mmビデオカセットのみのものと、液晶モニタ付の2種類あり、こちらに接続することで撮影できる他、マメカム単体でもカメラとして使えました。これは当時主流であったカメラとビデオデッキが一体型のカムコーダーを、カメラ+ビデオデッキに置き換えたといっていいでしょう。
実は歴史をひもとけばカメラ、ビデオデッキが別となっているのが元々の姿で、ベータムービーで一体化、軽量コンパクト(当時としては)となった経緯があるのですが、その逆をいったパターンです。
逆にカメラとビデオデッキが別になりカメラが小型化されたことで、色々な用途が生まれました。その一つがヘッドセットマウントによる、自分視点撮影です。当時スキーが流行しており、両手を手放しで使えるのは大きなメリットでした。またマウントキットにより車載撮影することも手軽に実現。
カメラ部分はなんの変哲もない、固定焦点で調整機構は一切ないのですが、小型軽量な上意外と高画質なことから自分撮りカメラとしても使われることになります、そうです、芸能人がバンジージャンプするときに使うアレです。
ヘルメットからステーを伸ばし、自分の顔を撮影するのに最適なカメラとして一躍放送局、プロでも使われる機材となりました。
マメカムはその後も8mmビデオからDVになってもモデルチェンジを行い、続きます。
Sony Japan|プレスリリース| コンパクトなボディで机の上でも編集やダビングが可能DV方式のビデオウォークマン 2機種 発売・ カラービデオカメラ"まめカム"『CCD-MC100』(5月20日発売) 価格65,000円 (特長)
41万画素プレシジョンCCD、ステレオマイク、手動3倍ズームを搭載しながら、奥行き70mmのコンパクト設計。さらに、カメラ部分は防滴仕様となっており、撮影場所を選びません。ビデオウォークマンの側面に付けて、または別売のリチウムイオンバッテリーと接続ケーブルを使用して単体カメラとしても 使用できます。
「まめカム」のHD版が登場!|ビデオSALON.Webレンズ部と記録部が別体になってケーブルで接続、小型のレンズ部を生かして普通のカメラでは設置できないようなアングルから撮影できるのが「まめカム」の魅力。ソニーでは、Hi8、DV時代からビデオウォークマンとの組み合わせで商品化してきたが、実は現役の製品としては存在していなかった。「まめカム」はないのか? という問い合わせや旧製品の修理依頼が、特に放送局周辺から多かったという。そこで今回は業務用として登場したのが、HDとしては初の「まめカム」になるHXR-MC1だ。
放送がHDになったことで、HD対応のまめカムが欲しい、という放送業界からの熱いエールがHD対応マメカムの登場となります。これが2008年、5年ちょっと前のことです。
[スタパ齋藤の「週刊スタパトロニクスmobile」 やっぱり気になる"まめカムHD"]
["まめカム"HD | 映像制作機材 | プロフェッショナル/業務用製品情報 | ソニー]
HD対応ということで 1920x1080iのHD画質、ただ気になるのがその多機能さと価格。
商品情報 | "まめカム"HD | 映像制作機材 | プロフェッショナル/業務用製品情報 | ソニーフルHD 撮影(1920×1080i )と光学10倍ズーム、内蔵マイクを搭載しながらも、カメラヘッドの大きさはわずかに37×42.5×86.5mmとコンパクト。 通常のHDカメラでは入り込めない場所の様子を音声とともに記録することができます。カメラヘッド底面のネジ穴を使ってヘルメットやアームなどの器具を取り付けることができ*1、今まで撮影が困難だったアングルのHD 映像を手に入れることができます。
光学10倍ズーム、WB調整、オートフォーカスなど機能過多な一方、メモリーカードは一部に悪評高いメモリースティックDUOのみの対応でSDカード非対応。防滴ですが、防水ではないし、本体(モニター)とはケーブル接続で本体をいれると結構かさばります。なによりケーブルが太くて邪魔。
初代マメカムのズームなしの固定焦点、パンフォーカス、WB調整はすべてオートという潔さから比べるとかなり盛り盛りで、その結果値段は198,000円。ハンディカムが低価格にシフトしているのを考えるとこの値段はベラボーに高いです。いくらプロ向け機材とはいえ、もとのマメカムが6万円程度だったのを比べると3倍。そうです、マメカムは安くて大量に買える、万が一壊れてもそんなに痛くないというのが、特にアウトドア、バンジージャンプなどエクストリーム系では重要な美点だったのです。
その点 GoProは安いものは2万円台から、高いものでも4万円台とリーズナブル。この「マメカム」の座を GoProが全部かっさらってしまいました。あーあー。
(ヘルメットマウントGoProで自分撮りカメラ)ソニーも GoProもどきのアクションカムを作っています。ただこれはもう完全に GoProのパクリであり、マメカムの後継ではありません。つまりウェアラブルカメラの先駆者だったはずのソニーが、後追いになってしまったことの象徴です。
[デジタルHDビデオカメラレコーダー アクションカム | ソニー]
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確かにスペック的には GoProにひけを取りませんし、手ぶれ補正が標準搭載されるなど優れている点があります。でも全部蛇足。
デザインもハンディカムを小さくしたような形で、ハウジングなしでは自立することもできません。なんで底が平たくないんでしょうか、この時点でもうダメです、カメラの本質が分かっていません。なにかあったとき、床で撮ることだってあるんですよ。どこの世界に横に寝かせて撮影するカメラがあるというのでしょう。
[AKA-LU1 | デジタルHDビデオカメラレコーダー アクションカム | ソニー]
グリップスタイルLCDユニットに至っては、ならハンディカム買うよ! としか言いようがないもの。これみても分かるように、ハンディカムなんですよ、発想が。
初代マメカムのとき一体型カムコーダーとは一線を画し、カメラとビデオデッキ部分を分離したという基本コンセプトが分かってない証拠です。だからせっかくのWiFi対応や高画質というメリットがあるものの、カメラ本体が中途半端なもので スペック的に大したことないGoProに及ばず。そんなこんなしてたら GoProが モデルチェンジして HERO3になり、4K画質にWiFi対応と一歩抜き出ちゃうんですよね。これじゃあいつまでたっても追いつけません。
「マメカム」の真髄はカメラ・レコーダー一体型をカメラ部のみ切り離した点、シンプルな固定焦点、自動調整にしたところにあります。ですから GoProを追いかけてスペック厨になるより、USB/WiFi時代のマメカムを実現すべく GoProを半分に切ったようなものになればよかったのに。あの小さな筐体のカメラとレコーダー(バッテリー部)を分離することでさらに小型化を果たすのです。
そうすればこれまでよりも超小型軽量、虫の目のような使い方ができたでしょうし、本体はほとんどバッテリーとボタン2-3個というシンプルなものでワイヤードリモコン的存在に。そしていまや誰でももっているUSBモバイルバッテリーをつなげて長時間化とか簡単に出来るわけです。
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パナソニックの方がより「マメカム」に近いコンセプトのウェアラブルカメラとなっています。
そうこうしているうちにGoogle Glassが来て、お呼びじゃない状態になっちゃうんですねえ、寂しい。
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