車検なんて今時のクルマにいらないよ、とか色々言われていますが、車検制度の歴史を振り返るとその位置づけがよくわかります。
結論からいうと、あれは納税機関です。
もともと馬車を端に発した車検制度は信頼性の低さにたったの3カ月からスタート。もちろん検査だけです。
これが戦後になり少し様相が変わってきます。というのもそれまで車というのは業務用のトラックやタクシーといったものが中心だったものから、マイカー、ぜいたく品という位置づけになったからです。
ぜいたく品を持っている奴からは金をせしめてもいい。
そんな庶民的な役人根性の現れと、道路整備の必要性から様々な税金が課せられます。自動車税は保有税、重量税や揮発油税は走行税です。
さらに昨今では駐車違反の違反金徴収の役割も担っています。
だから車検は検査をするのが目的ではなく、納税のためのイベントなのです。実際費用内訳をみたら、検査費用はたったの数千円ですからね。
だから「車検なんていらないよ」といって車検をなくしても、納税だけは残るのでなくならないんですね。
ここにディーラーやら車検業者がのっかって整備費用をとるイベントとして大事なので、業界としてはなくなっては困るんじゃなかろうかと思います。