本当におそろしいヒグマとの遭遇。事件から学ぶ生還への道。


森のくまさんにくまのプーさんはカワイイし、最近はくまもんでクマ人気は沸騰中。しかしお伽噺ならいいですが、実際にクマとの遭遇は命にかかわる、しかも凄惨な死に方をする地獄の一丁目なのです。

1915年 三毛別羆事件 7名死亡 重傷3名

街道の行く先へ 苫前ベアーロード

大正4年(1915年)12月、事件は三毛別開拓民の家が点在する三毛別・六線沢で起きた。冬眠に適当な穴を見つけられずその機を逸したヒグマは"穴持たず"と呼ばれ、厳冬期でも餌を求めて活動するという。山地は積雪に覆われ、川は氷結する12月の北海道、まともな餌にありつけるはずもない"穴もたず"は、空腹から狂暴化し、2日間にわたって六線沢の人家を襲った。死者7名(胎児1名を含む)、重傷者3名(後に後遺症で1名死亡)が殺傷された日本史上最悪といわれる獣害事件である。

三毛別羆事件 - Wikipedia

【日本最大の獣害】三毛別羆事件まとめ ※夜は視聴注意 - NAVER まとめ

【閲覧注意】三毛別羆事件のクマでかすぎワロタ

1970年 福岡大ワンゲル部・ヒグマ襲撃事件 3名死亡

福岡大ワンゲル部・ヒグマ襲撃事件

1970年7月、日高山脈を縦走せんとしていた福岡大学ワンゲル部5名が執拗にヒグマに襲われ、3人が次々と命を落としていった。

2012年 秋田八幡平クマ牧場事件 2名死亡

羆の恐怖&神秘的な話 秋田八幡平クマ牧場事件

2012年4月20日に秋田県鹿角市の八幡平クマ牧場で発生した羆襲撃事件。 飼育員2名が死亡に至り、国内でのクマ牧場での事件では最も大きい事件。

強い執着心と独占欲

福岡大ワンゲル部・ヒグマ襲撃事件

それにヒグマは執着心が強い。最初にテントの外に置いてあったザックを漁った時点でそれはヒグマのものになったのだが、メンバーがを取り戻したので襲ってきたものと考えられる。
 泳ぎが達者で、木登りがうまく、のそっとした巨体ながら走るのも速い・・・。

 ヒグマは人間をはるかに凌駕する身体能力を持っているが、人間を見ると必ず襲いかかってくるような獰猛な生き物ではない。ただし、この事件のヒグマのように、興味本位で人間に近づいてきたりするものもいる(若い個体に多いという)。

 我々が熊を恐ろしく思うように、熊からしても人間が怖い。大抵のヒグマは人間に気づくと、ヒグマの方から逃げるか、ゆっくり離れていく。突進してくることがあっても、威嚇である場合が多い。その時、こちらが背を向けて走り出したり、騒いだりすると攻撃を誘発することになる。また魚や動物の死骸などヒグマが「占有」している物が傍にある時は、それを奪おうとする意志を見せないためにも、こちらがゆっくりとその場を離れることが好ましい。子連れの母グマと出会った時も同様である。

「てめえ、オレの女に手を出すと、どうなるかわかってんだろうな」

ばりに、一度手をつけた獲物の独占欲、執着力が強いことが特徴です。同じく、コグマは生まれながらにしての所有物であるから同様です。

一度手をつけたザックやテント、襲った遺体はその時点で「ヒグマのもの」。諦めて早々に放棄、逃げるのが得策です。

マタギ最強伝説

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[12月10日]
早朝、斉藤石五郎(42)は事件報告に古丹別の警察と苫前村役場へ、明景安太郎が幹雄の実家(力昼村)と石五郎の子を預かる親類宅(鬼鹿村)へ向けてそれぞれ発つ。30名程で阿部マユの捜索隊を結成、太田三郎宅付近の山中でマユの遺体を発見する。この時、遺体を奪還しようとヒグマが現れたが、銃の手入れが悪く一挺の銃が発砲したのみでヒグマは逃走。その夜、太田三郎宅にて通夜が行われる中、遺体奪還にヒグマが再度襲来するも、必死の抵抗で人的被害はなくヒグマは逃走した。

(中略)

深夜、明景安太郎が鬼鹿村温根に住む山本兵吉へ加勢を要請。兵吉は若い頃に鯖裂き包丁一本でヒグマを倒し「サバサキの兄」の異名を持つ伝説のマタギである。

[12月14日]
明朝、昨夜のヒグマ出没地点を捜索したところ足跡と血痕を発見。これを頼りに討伐隊は追跡を開始。いち早く追跡に山へ入っていた山本兵吉は山麓の討伐隊に気を取られるヒグマを発見。風下から気配を殺してヒグマに近づき、二発の銃弾で仕留めた。一発目はヒグマの心臓、二発目は眉間と確実に急所を弾丸は貫いていたという。

(中略)

山本兵吉の肖像写真。兵吉は日露戦争に従軍、兵役を終えた後も常に軍帽を被り、深酒しては喧嘩騒ぎを起こす粗暴な男だったというが、写真の柔和な笑顔を見る限りそんな印象は受けない。小説「羆嵐」の創作による人物像なのかもしれない。熊撃ちの腕は一級品で、生涯に射止めたヒグマは300~400頭とも伝わる。戦利品のロシア製ライフルを熊撃ちに愛用したといい、この写真に見えるライフルはそれだろうか。左手に小熊を抱えているのが、いかにも伝説のマタギらしい。

羆の恐怖&神秘的な話 秋田八幡平クマ牧場事件

警察隊は自分達だけでは解決できないと判断し、猟友会に緊急 救助要請を出し、関連施設に対してヒグマの射殺許可要請を出した。

 午前11時半頃、猟友会のツキノワグマ撃ち名人・斉藤良悦さん(57)も要請を受け牧場に到着。 正午頃には射殺許可も発令され、斉藤さんを含めた猟友会のメンバーは次々とヒグマを射殺していった。


1匹目は脱走原因になったとされる雪山近くの外通路におり、大きさは約1.5メートル、体重約250キロ程の大きさで、ヒグマを撃った事が無かっただけに不安な部分もあったが、見事に頭部を撃ち抜き射殺に成功。最初に発見したヒグマを射殺後、『こっちにもいるぞ!』との猟友会の他メンバーの声が聞こえたので、声元の方に移動すると、一匹目よりも大きく体長約2メートル、体重約300キロ近くと見られるヒグマが2匹いたので、片方を近くの手摺で銃身を支えながら銃弾を放ち射殺すると、もう一方のヒグマが立上り威嚇の姿勢を取ってきた。

 直ぐに斉藤さんは弾を装弾し頭部を狙い一撃の下、射殺し3匹目の処理に成功。

 餌場付近に4匹目のヒグマがいる事を発見したので、目眩などが起こるリスクを考慮し、合図と共に数人が一拍おきに銃弾を浴びせ射殺。 

その後、5匹目のヒグマを発見したので、4匹目の射殺時と同じく合図と共に一拍おきに銃弾を浴びせ手応えも感じたが、ヒグマはくるりと後ろを向き近くの餌場内にもう一匹のヒグマと共に隠れた。斉藤さん含め、皆で餌場を包囲したがヒグマが出てこない為、斉藤さんはショベルカーに乗り込み、トタンの外壁を剝した。

 中の様子を確認すると、5匹目のヒグマは既に絶命しており、その近くに6匹目のヒグマを発見。

 ヒグマは斉藤さんから約5メートル程の距離で飛び掛ろうとする仕草を見せた為、斉藤さんは目を見開き睨み付けると後ずさりを始めたので、直ぐに飛び掛ってはこないと判断し、斉藤さんはショベルカーに乗り込み、半身を車外から出してライフルの狙いを頭部に定め、一撃で射殺。 脱走した6頭全てを射殺した頃には午後4時近くになっていた。

クマの前ではたとえピストルをもっている警察であっても無力。専門であるマタギでなければ、目を見開き睨みつけるなんてこと、できません。

福岡大ワンゲル部・ヒグマ襲撃事件

29日、福岡大ワンゲル部5人を襲ったヒグマはハンター10人によって射殺された。胃袋が調べられたが、そのヒグマは人間を食べていなかった。悪戯するかのようにいたぶっていただけなのである。そしてこのヒグマは4歳にして交尾をした形跡はなかった。普通、2歳ほどで子どもを産むものらしい。  このヒグマを仕留めたハンターたちは「山のしきたり」により、この肉を食した

えっ、食べるの!? 食べられたら、食べ返す、、、


もしもヒグマに出会ってしまったら

出会った時は|公益財団法人 知床財団

とにかく「落ち着くこと」が大切です!

落ち着けないよ!

対処方法が細かく分かれていて親切に解説してあるのですが、複雑で咄嗟にここまでの対応ができるかどうか。

相手が気付いてなければそっと立ち去る。

出会った時は|公益財団法人 知床財団

落ち着いて。静かに。走らない! とにかく、突発的に走って逃げるとか、大声でわめくような行動は、ただでさえびっくりしているクマを更に怯えさせ、ストレスのあまり防衛的な攻撃に移らせる可能性があります。落ち着いて。静かに。走らない! ゆっくり両腕をあげて振り、穏やかに話しかける。すぐそばに障害物(立木など)があれば、可能ならクマとの間にそれを置く位置関係に静かに移動(注:万一の突進に備えて)。クマ撃退スプレーがあれば準備しながら...と言いたいが、多くの場合、そんな余裕はない。ほとんどの場合、唖然として立ちすくむと、とたんに、クマが全速力で逃げていきます。

気付かれたら、わっと逃げないで様子を伺いつつ、諭す。

それでも襲ってきたら...

出会った時は|公益財団法人 知床財団

非常に稀ですが、上記の行動をとっても接近をやめない場合、興味本位または捕食目的で近づいている可能性もあります。車内や屋内、なければ木の上などに退避しましょう。

さらに距離が50m以内でクマが明らかに人を意識しながら接近を続け、逃げ場がなく、逃げ切れそうになければ、強気に対応しましょう。倒木や石の上に立ち、自分を大きく見せ、大きな声と音をたてて威嚇しましょう

2人以上いるときは、まとまって行動しましょう。クマ撃退スプレーを持っていれば、噴射の準備をしましょう。その他、棒など武器になりそうなものを手にとりましょう。

強気に対応! マタギの気持ちになるしかありません...

とにかく遭遇を避ける、が一番の安全策です。

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