馬と牛車の違いといったらいいのでしょうか。元々エンジンつきの乗り物が馬、牛の代替として使われることからその運命はきまっていたのですが、乗り物の目的は大きく分けて2つ、移動と運搬にあります。
移動、つまり人が目的地に到達することが第一目標です。
運搬、これは目的地へ物資を運ぶことが第一目標です。
何が違うのでしょう? それは速度に対する考え方です。
移動は速くなれば速くなるほど時間が短くなるので良いに決まっています。一方運搬は速度が速くなることも大事ですが、同時に安全であること、大量かつ安価に運搬できることを重んじます。速度と比例して荷崩れなどの危険性は高まるため、速度に対するニーズが低く、さらに何時までに到着すればいい、となるとやみくもに速くいく必要もありません。
これが移動と運搬の違いです。
これを他の言葉で言いかえると、「旅客」と「貨物」の違いです。
で日本の自動車交通の大きな問題は、この「旅客」と「貨物」をごっちゃにしている点です。つまり人貨がいっしょくたで、荷崩れしないように遅く走ることがヨシとされてます。何かの時点で自動車交通はこの「旅客」と「貨物」をごっちゃにした、もしくは「貨物」優先としたようです。
というのも、もうひとつの大きな交通、鉄道はきちんとこれを理解、分離しているからです。国鉄からJRに変わった時、分割されて名称が変更になりました。それは
JR東日本旅客鉄道株式会社など6社とJR貨物です。