ミニ四駆小説「流しのミニヨン・レーサー北川」:第19話 代々木 #mini4wd

前回までのあらすじ

警察は組織の地下工房「ファクトリー」へ踏み込んだが、すでにもぬけの殻だった。捜査官サラは荒れる。流しのミニヨン・レーサー北川に浜田から連絡が入った。

北川は代々木駅西口に降り立った。駅前という風情はなく、周囲の道路は狭い。飲み屋がぽつぽつとある中を抜けて、浜田のいる焼肉屋へ向かった。

浜田「兄貴ィ、こっちこっち!」

引き戸をあけて北川が焼肉屋に入ると、浜田と学生が手招きしていた。北川は二人の前に座り、ミルクを注文した。

北川「...浜田、今日は助かった」

トラブルでもなんでもない、単に逃げ出す口実だった。