ミニ四駆小説「流しのミニヨン・レーサー北川」:第18話 品川ファクトリー #mini4wd

前回までのあらすじ

流しのミニヨン・レーサー北川は昔、学生の父、神山と同じレーシング・チーム「レッド・ホイール」に所属していた。北川は神山にとってかわりリーダーとなったが、チームは活動休止した。

品川埠頭。人通りのないだだっ広い産業道路をトレーラーヘッドがひっきりなしに往復する。そんな倉庫街にサラを含め、捜査員が詰めていた。

サラ「準備はいいこと? 私が合図したら全員一斉突入よ。」

捜査員「了解!(ザッ)」

持ち場についた捜査員が無線で応答する。ファクトリーには選りすぐりのミニヨン・レーサーが捕われており、この摘発に成功すれば組織の全貌解明と組織の弱体化が可能と一挙両得だ。昨今成果の上がっていないサラの評価もぐんと上がる。サラは身の引き締まる思いで突入の合図を出した。