ミニ四駆小説「流しのミニヨン・レーサー北川」:第16話 神山 #mini4wd

前回までのあらすじ

組織の心臓部、最速のミニ四駆を作り続けるファクトリー。そこでは囚われたミニヨン・レーサーが日夜ミニ四駆を作り続けていた。

サラ「えっ、見失った? なにやってんのよ、この役立たず!」

サラはイライラしながらスマホを壁に投げつけた。組織の幹部を尾行した部下からの連絡だったが、人混みの中で見失ったとのことだった。捜査が一向に進まないことに苛立ちを隠せないサラ。犠牲者が出ている以上、責任問題に発展する。そうなれば任を解かれるかもしれない、そんな焦りがサラにあった。

サラ「このままじゃ、あの時の二の舞ね...」

壁際に落ちたスマホが鳴った。気を取り直してスマホを拾うサラ、そしてそのメッセージをみてサラの顔色が変わった。部屋から足早に出ていく。