ミニ四駆小説「流しのミニヨン・レーサー北川」:第6話 新宿三丁目 #mini4wd

前回までのあらすじ

流しのミニヨン・レーサー北川は手がかりを求め、新宿三丁目に降り立った。そこに謎の美女、サラが現れる。二人の間に何があったのか、まだ分からないままだ。

新宿三丁目の大通りから暗い路地に入っていく北川、それに続く浜田と学生。廃墟となり立て替えようとしているビルの横にポツンと明りがついた部屋があった。

近づくと聞きなれた音が聞こえてくる。

シャーーーシャーーーーシャーーーッ

ミニ四駆の走行音である。ミニ四駆はそれ自体は小さいがローラーベアリングがコースにこすれて回転する時に特有の金属音がする。特に速度が高くなるとその騒音は高く、閉め切った部屋の中では会話もままならないほどだ。

あかりのついた部屋の入り口には「趣味のバー:スーパーノヴァ」と書かれていた。