ミニ四駆小説「流しのミニヨン・レーサー北川」:第1話 新橋の夜 #mini4wd

...時は近未来...

私の名は北川正治。都内のIT企業に勤める32歳のサラリーマンだ。しかし実は裏の顔がある、タミヤが40年前に発売し、長い人気を得ている電動工作自動車、「ミニ四駆」を製作するメカニックであり、レースをするレーサーである。ホームコースをもたず、夜な夜な街のミニ四駆サーキットに繰り出し、コースレコードを塗り替えるのを嗜みとしている。並みいる常連のタイムをたった1日で記録更新して去っていくため、人呼んで「流しのミニヨン・レーサー」。


北川「今日は久々に新橋にいってみるか」

ホームコースを持たないといっても、いきつけのミニ四駆コースくらいある。新橋は飲み屋街であるとともに、ミニ四駆コースを併設する飲み屋も多いのだ。

慣れた足取りで裏路地を入り、いきつけのミニ四駆飲み屋に向かう。とそのとき。

ガラガラガッシャーーーーン!!