911といえばポルシェ、いや総選挙ですね。しかし自分にとってはやはりNY同時多発テロなのです。日本のメディアは当然総選挙ばかりとりあげ、4年前に他国で起きた大惨事を忘却の彼方へとしまいこんでしまいました。選挙があろうがこの事件を忘れてはなりません。今の世界情勢、アメリカの海外派兵の大義名分がここからはじまっているし、その影響を日本をはじめ世界が受けているのは間違いないのです。未だに自衛隊はイラクに駐留しており、その兵士らは不在者投票すら出来ない状況にあるのです。
NY同時多発テロはブログと関係が深いです。メディアが一切入れなくなったNYの様子を克明に伝えた新しいメディアとしてブログが初めて注目されたのはこの事件からでした。当時私はNYに留学していて、帰国まであと2日というところでこの事件を目撃することになったのですが、私が見た現実とメディアの伝える内容の乖離に驚いたものです。特に日本TVメディアの報道は部分を切り出して強調することに終始しており、嫌悪感しか抱けませんでした。最も顕著なのがショッキングなシーンを繰り返し繰り返し、また繰り返しなんべんでもリピートして流す、heavy rotationの手法です。
事件は映画ではありません。映画以上の事件に人々がおどろいたのがこの911の特徴ですが、映画のようにショッキングなシーンだけをつなぎ合わせてショーに仕立ててしまうTVメディアは、報道ではないなと確信しました。これ以来TVメディアとは距離を置いて見ています。
今回の総選挙もTVメディアの手にかかれば、単なる選挙ショーです。予想屋よろしく馬券売り場の前で「自民圧勝鉄板だよ」と言っているようなもので、いっそのこと賭けが出来ればいいと思うくらいの出来です。政治に取り組む人も人なら取り巻く人も人といったところでしょうか。政治不信にメディア不信、一体何を信じればいいのやら。
そんななか個人が発信するブログがだんだんと有力なメディアとなってきました。ブログの何がよいといってもその多様性です。誰一人として同じ意見を持ってない、一人一人違う視点から意見をブログ上で展開しています。それがトラックバックでひとつに集まれば、1000人の記者の記事が読めるも同然です。もちろん内容にバラつきはありますが、メディアだって記事を捏造するし、誘導することを考えればそれはたいしたことではありません。公平性が保障されない、少ないマスメディアと、品質が保障されない多数のブログ。優劣をつけられるものではありません。であれば選択が広がったことにより、視点がより広げられるブログの出現は私たちにとってはとても嬉しいことです。
ということで新聞読まず、TVも見ないでブログ読んで明日は投票に行きます。
I'll never forget 911.