BS マンガ夜話劇場版「機動戦士ガンダム」(1stシリーズ)の魅力を三部作一挙放送(劇場版オリジナル音声)を含め、9時間30分かけてまるごと!味わっていただきます。
のおかげで金曜日の夜からずっとガンダム漬けでした。最初はゲスト呼んでのマンガ夜話は要らないんじゃないかと思ってましたけど、第二部、三部の前の放送は必見でした。一部の前はかなりガンダムのintroductionに近いもので内容的には浅かったのですが、「富野、吠える」や、MS論などはマニアックすぎてかなり面白かったです。
特に印象的だったのは最近「ローレライ」「戦国自衛隊1549」「亡国のイージス」の原作者 福井晴敏さんの名セリフ。
「ガンダムは義務教育ですから」
私は一般教養と常々言って来ましたが、ついに義務教育までレベルアップ!?
ゆとり教育の一環でNHKの代わりにガンダムを道徳の時間で流しましょう・・・そういえばゆとり教育は失敗に終わったんでしたっけね。
また福井さんいわく「ガンダムは戦後世代の戦争体験」と言っていたのですが、改めて見直して確かにそうだなと感じました。子供のころはMSがかっこいーとかで十分なのですが、ただそれだけだとスーパーロボットものとの違いはないので戦争における人間ドラマが軸になっていたことは間違いないです。
一方で「ニュータイプ」の概念は論争を呼んだくらいなものですが、上記の戦争における人間ドラマとニュータイプ論、そしてMSのバリエーションなどが多次元に組合わさった大河ドラマとなっています。
久々に全部を見直したのですがその間、結婚、子供ができたこともあって見え方、感じ方が変わりました。ミハルのエピソードは以前はなんとも思わなかったのですが、本当に悲しくて泣きそうになってしまいました。それ以外にもとにかく大切な人が死んでしまうドラマです。死んでいい人なんてガンダムの中には一人もいません。必ず死んで悲しむ人がいる、そして最後に行き残ったことへの感謝。アムロの
「僕にはまだ帰れる場所があるんだ」
というセリフに象徴されています。
また時間が圧縮された映画版だと特にそうなのですが、名セリフのオンパレード。ほとんどすべてが名セリフになるんじゃないかと思えるほどのクオリティの高さです。シャアに限らずブライトだってあんななのに名セリフ、たくさん言ってます。その辺が富野ガンダムの最大の特徴といえるでしょう。
ガンダムSEEDもいいのですが、世代が違うと言葉が違ってくるんでしょうね。言語が同じでも言葉が違う、言葉が違うとコミュニケーションがとれないということがなんとなく分かります。そもそもファーストガンダムは大人の言葉で構成されているので小学生には分かりにくいところがあるのですが、逆にそれが成長していったときに発見があって味わい深いものになっているようです。
何度見ても、何度聴いてもいいですね、ガンダム。