速いホンダから強いホンダへ

ホンダインディ初制覇の影に隠れてようやく今日になって掲示されました。結果はバトン3位ですが喜びというよりも残念な気持ちの方が支配的です。

F1現場監督 中本レポート vol.6

レースは、・・・・エンジンが壊れてしまったことに尽きます。悔しい、とかではなく、情けない。やるべきことは全部やっていましたが、トラブルを防げなかった。直前までは油温も水温も、他のデータもすべて正常で、まったく兆候がなかった。突然です。今回のトラブルについては、大体のところは原因が分かっています。その辺は、次のカナダGPに投入されるバージョンで根本的に直ることになっています。でも何と言っても今回のリタイアは、我々のエンジン開発に煮詰めの甘さがあったわけで、彼の力走を支えてあげられなかった力不足を痛感しています。

これに尽きると思います。油音・水温などすべてテレメトリーでピット側でリアルタイムにモニターできているんですね。逆に兆候が分かったならば指示だすなど対策するのでしょう。

今回のF1プロジェクトでは、さんざんエンジンはパワーがあるけれどもと言われてましたが今年に入るまではまったく速いとは思えませんでした。信頼性の面でもさほど優位にあるとも見えなかったです。しかし今年は確実に速くなってきています。しかし信頼性の面ではまだ不満が残ります。これをキチンと認識しているだけに、今後に期待できます。

その意味で、エンジンに関して信頼性の部分は満足できていません。ちなみに、琢磨くんの方にばかりトラブルが出ることについてドライビングとの関連をきかれますが、それはありません。

これは意外でしたね。琢磨の粗いドライビングが目立っていたので負担がかかっているのではと推測していましたが、非常に内省的です。

繰り返しになりますが、琢磨くんは本来持っている力を、大事な場面でも出し切れるようになりました。そして、レースで最後まで堂々と戦ってくれました、表彰台に十二分に値する走りだったと思います。今回は結果が出なかったけれども、イケますよ、必ず。

本当にそう思います。速いホンダから強いホンダになることを期待してます。