憧れのコースといえば、ニュルブルクリンク北コース。古くはF1走行から各種スポーツカー、NSX、GT-Rの開発現場として知られる20kmの公道コース。それがニュルブルクリンクの北コース。現在F1が開催されるサーキットとは異なり、元々公道として使われていた場所がそのまま現存し、今もツーリスト向けに開放されています。
そ・こ・で！
今回のドイツ取材旅行で北コースを走ってきたので、そのやり方をご紹介。
●レース用レンタカー会社を選ぶ
ニュルブルクリンク・北コースは扱いとしては市が管理している有料道路。そのため普通のレンタカーでいって、料金所でチケットを買ってノーヘルで走ることができます。ただし、普通のレンタカーはオススメしません。
▼チケット売り場
・事故を起こした時、レンタカー会社とモメることがある
事前にニュルブルクリンクを走るんだ、といえばまだしも、大抵の場合はレンタカー受け取りのときにいいませんよね。そうなって事故がおきると、保険の適用でモメることがあるようです。保険が効かないと金銭的にダメージが大きいので、これは避けたいところ。
・そもそも普通のレンタカーはサーキット走行向きではない
今回借りたBMW 118dは当然LSDも4点式シートベルトもロールバーも入っていません。しかもタイヤはM&S（マッド＆スノー）というオールシーズンタイヤ、細かなサイプが入っていて縦方向、横方向ともにドライグリップは低め。ちょっとしたGでキュキュキューとタイヤが泣いてしまいます。そんなクルマでは楽しくないし、なにより横転事故が多いニュルブルクリンク北コースで4点式シートベルトもロールバーもなく、ノーヘルで走るのはリスクが高いです。
ということでここはレース用レンタカーを借りるのがベストの選択です。絶対にオススメします。幸いレース用レンタカー屋はたくさんあり、選びたい放題です。
■参考エントリー⇒憧れの聖地、ニュルブルクリンクを走るには？ リンク専用レンタカーが便利 ([の] のまのしわざ)
▼Rent4Ring | Race car rentals at the Nurburgring Nordschleife
86/BRZとスイフトが多い rent4ringはオフィシャルレースカーレンタカー。ENDLESSのブレーキ、オーリンズショック、ロールバー、バケットシート装着とレース走行に合わせた装備が為されています。
▼ポルシェ911 GT3RS サーキットタクシー
派手なメッキシルバーのポルシェは走行体験用。その日に乗れます、ということで予約だけではなく結構当日受付もアリな感じでした。
今回利用したのは RSR Nurburg。
決め手は選び放題、豊富な車種ラインナップ。なんとデビューしたばかり、最新のクリオRS EDCまですでに用意してありました。
今回選んだのはこないだまでニュルのFF最速ラップ記録ホルダーのメガーヌR26.R。
すぐお隣に現在のFF最速ラップホルダーの新メガーヌRSもあるのですが、R26.Rは右ハンドルということが決め手に。やはり慣れている右ハンドルの方がヒール＆トーがやりやすいです。実は左ハンドルではヒール＆トーができません...
このクルマの素晴らしさはこちらでどうぞ⇒ルノー試乗第２弾は！ ニュルブルクリンクFF最速のメガーヌR26.R #renault_jp ([の] のまのしわざ)
●日程を選ぶ
レンタカーを借りるのはいいのですが、走行できないと意味がありません。ということでスケジュールを確認。
大きく分けて Track dayと Touristenfahrten Sessionがあります。Trackdayはいわゆるサーキット走行、時間で区切って占有、サーキット走行（タイムアタック）をする本格的なもの。参加料金がかかります。
▼一般客用（Touristenfahrten）走行料金
一方 Touristenfahrten Sessionは有料道路扱い。2階建バスすらも走れるゆる～いもの。走行料金は1周26ユーロで、4周、10周となるにつれ1周あたりの料金は安くなります。一番オトクなのは年間パス、1475ユーロです。
このTouristenfahrten Sessionの日程、時間帯は北コースのオフィシャルHPに掲載されています。
▼Opening times Nordschleife - Nurburgring
平日だと夕方17:30-19:30、日曜日は10:15-19:00と終日が多いです。
この日程に合わせてレース用レンタカーを予約すればOK。
●レース用レンタカーを予約
レンタカーの車種は豊富、それぞれ Public Days/Trackdaysなど適用可能なジャンルがあるので、Public Daysがある車種を選びます。
▼Race Car and Sports Car Rentals for the Nurburgring Nordschleife
料金はガソリン、チケットが別の「Basic Rental Price」と、全部コミコミの「All Inclusive Rentals」の２つ。
▼Drive the Nürburgring - Public Driving Sessions (Touristenfahrten)
高いですけど面倒がなくていいのが All Inclusive Rentalsです。ガソリンを入れて返す必要もありませんし、走行用のリングカードも支給されます。
そして周回数ですが、1周だとさすがに何も分からず終わってしまうので、私は4周をチョイス。6周、10周といくらでも借りられますが、料金も当然比例して高くなるので予算に合わせるといいでしょう。
そしてもう一つ大事な点。それはインストラクターの同乗走行。
さすがに行ってすぐ走る、というのは不安なもの。そこでインストラクターが助手席に同乗、入場の仕方からラインまで教えてくれるものです。50ユーロ。他に経験者がいればいいですが、本当に初めてでしかも私のように一人で行く人には必須なサービスです。ただし英語とドイツ語のみ、話せなくてもヒアリングが出来る必要があります。そのために予めAutocarなど海外のレポートをyoutubeで見聞きするといいですよ。Top Gearは要注意、あれは面白番組なのでラインや使用するギア、ハンドルやアクセルの操作方法のニュアンスは伝わってきません。
なおインストラクターが横に同乗しても1周扱いなので、その分自分で走る周回数は減りますのでご注意を。
▼リングカード：入場ゲートでピッとするとゲートが開く
▼入場ゲート
予約フォームは以下から。
「All-Inclusive Car Rental Form - Tourist Sessions Nürburgring Nordschleife Track」のPDFファイルをダウンロード、編集可能PDFなのでここに必要項目を入力。そしてメールに添付して送信すればOK。
ちなみにドライバーは2名まで登録可能。4周を2人で2周づつ走ってもOKです。ただしインストラクターが同乗したときは１人は乗れません（2名乗車のため）。
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メールで予約してもしばらくたってOKの返事がなかったら必ず問い合わせること。私の場合フォームから応募したのですがシステム障害があって受信できておらず、問い合わせて初めて発覚。メール添付でPDFを送信してことなきを得ました。
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次は実際の走行編です。
（つづく）
