8月26日(日)にツインリンクもてぎ 北ショートコースで行われた 2012年JAF全日本ジムカーナ選手権 第7戦「がんばれ日本! チャリティースラローム in もてぎ」を見てきたのでそのレポートです。
今回はSA2クラスにエントリーするゼッケン99番、葛西選手に密着です。
【ジムカーナ競技とは?】
JAF国内ジムカーナ|ジムカーナって何? ジムカーナはモータースポーツの基本ジムカーナは舗装された路面に任意に設定されたコースを競技車両が1台ずつ走行し、タイムを競うモータースポーツです。
ジムカーナは1960年代から盛んになりました。当初は広場や広い駐車場を閉鎖し、そこにパイロンを並べてコースを作り、競技を行うという形がほとんどでしたが、80年代に入るとその人気が高まり、ジムカーナ専用のコースも数多く登場するようになりました。
その人気の秘密は、何といっても普段使用しているクルマをそのままの状態で使うことができる手軽さにあると言えるでしょう。またS字や360度ターンなどのパイロンスラロームがメインとなっているため、絶対速度も低く安全で、さらに舗装路面を走るために車両が傷つきにくいという点も人気の理由です。通常は1周1分前後のコースを2回走行して、速い方のタイムで順位を競います。
ここツインリンクもてぎの北ショートコースは通常はサーキットとして使われているコース。そのためショートカットコースを使いながらも基本はコースに沿って走り、今回は最後の最後にパイロン1本を中心にして1回転する、360度ターンを配置した、コースジムカーナとなっています。
パイロンジムカーナは広い敷地にパイロンのみでコースを作るため、同じコーナーは1つとしてないと言える位トリッキーで、一番のハードルは「コースを覚えるのが大変」と言われていますが、ダイナミックなサイドターンが楽しめるのはこちら。
コースジムカーナはコースは比較的覚えやすいものの、1台のみの走行、タイムアタックなので写真やビデオでは迫力がいまいち伝わってこないのが難点。実際にコース脇で見ているとタイヤの限界ぎりぎりで走行しているので相当の迫力なのですが。
【クラス分け】
車両の排気量や駆動方式、年式や改造範囲、ナンバーの有無によって細かくクラス分けが為されています。
JAF国内ジムカーナ競技車両の概要 ●競技車両・スピードP車両(P車両): 【自動車登録番号標(車両番号標)を有する小改造車両。】
・スピードPN車両(PN車両): 【自動車登録番号標(車両番号標)を有する中改造車両。日本選手権のみに適用。】
・スピードN車両(N車両): 【自動車登録番号標(車両番号標)を有する中改造車両。】
・スピードSA車両(SA車両): 【旧A車両の改造範囲を一部改正。自動車登録番号標(車両番号標)を有する車両。】
・スピードB車両(B車両): 【旧登録番号標付車両の継続。自動車登録番号標(車両番号標)を有する車両。】
・スピードSC車両(SC車両): 【旧C車両の改造範囲を一部改正。自動車登録番号標(車両番号標)を有さない車両。】
・スピードD車両(D車両): 【SC車両より改造範囲が広い。自動車登録番号標(車両番号標)を有さない車両。】
過給機がついた車両の場合、排気量は1.7倍して計算されます(ターボ係数)。
葛西選手はナンバー付、ロータリーターボのFD3Sですので、排気量は1300cc、ターボ係数1.7倍により1600ccを超えるSA2クラスとなります。
ナンバー付ということは車検があるため、車検が通る範囲でなおかつ規定に合致した改造まで認められるので、かなりのパワーを出すことが可能です。一方N車両/PN車両は改造範囲はそれよりも狭くなってます。
これだけのクラス分けがあるおかげで、出場している車は多種多様。
・スズキスイフト(新型)
・スバルBRZ、インプレッサ
・ホンダ CR-X(EF8) シビックR(EK9,FD2)、インテグラ(DC2)、NSX
・日産Z(Z34)
・マツダ RX-7(FD3S)
・三菱ランサー
・ロータスエキシージ
・トヨタヴィッツ
などなど・・・年式も1990年代から最新式までワイドです、、、ってまだCR-X現役か!
シティ、CR-X、EK9シビックRは私も乗っていて、ジムカーナに参加していただけに感慨深いです。ある意味20世紀のときと同じ雰囲気、風なので馴染みますね。
ジムカーナ競技は2本走り、そのベストタイムによって競い合います。進行を早くするため危険ではない範囲でラップさせますが、基本コースには1台のみ。あとは自分との戦いです。
(葛西選手1本目)
1本目を終わり、葛西選手はSA2クラス暫定8位。SA2クラスのトップはロータス・エキシージ。
(柴田優作選手1本目)
軽量コンパクトなボディにハイパワーエンジン、値段を横においとけばまさにジムカーナに最適なマシンでその速さは折り紙つきです。それに百戦錬磨のドライバーが加わればまさに無敵。
会場はとても暑く、日差しが強いため観戦している方も汗だくでフラフラ。熱中症にならないために水分吸収と涼感グッズを駆使してなんとか人間のオーバーヒートを抑えます。
そんなわけで気温が上昇する午後の2本目はタイムもつらい状況。中間タイムからダウンする車が多数、中間タイムがよくとも後半でエンジンにタイヤが垂れてタイムダウンすることも。
(葛西選手2本目)
残念ながらタイムダウン、上位入賞はなりませんでした。しかし全日本のFD3Sに0.5秒差というタイム差はプライベーターとしては立派ではないでしょうか。まあジムカーナ選手は一部の例外を除いて基本プライベーターではありますが、全日本ともなるとワークスといってもいいですからね。
(柴田優作選手2本目)
そんな中、チャンピオンは強い、タイムアップして堂々の優勝でした。
・・・
さて今年のジムカーナで注目されているのは、新登場のスバルBRZ。
スーパーGT選手権でも活躍するレーシングドライバー山野哲也選手のBRZはデビューウィンをとげましたが、今回はどうでしたでしょうか。BRZは次回ご紹介します。
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