私が子供にガンダムAGEを見せない理由

うちの子は8歳。今もっともはまっているのは「イナズマイレブン」で、毎日毎日うわごとのように技の名前をつぶやいています。「ガンダムAGE」は「イナズマイレブン」を作ったレベル5、日野晃博 さんの作品。日野さんはプロデューサーとして今回の「ガンダムAGE」にかかわっており、低年齢対象の作品づくりやイナズマイレブンの功績を考えれば当然見せてもいいはず。子供も「ガンダムAGE」の存在を知っていますが、それでも見せていません。それにはいくつか理由があります。

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1)TV視聴禁止

そもそもうちではTV視聴禁止。子供は生まれたときからTVをほとんどみてない、見せてもらっていません。リビングにTVはありますが置物状態で、親(私)もTVを見ず、見る場合でも子供が寝静まってから。子供の前ではTVは見ません。

自転車、TV、ゲーム禁止 ([の] のまのしわざ)

TVは面白い。面白すぎる。とまらない。そして危険、危険すぎる。何が次映るか予測できない

TVを視聴禁止にしている理由は簡単で、「教育によくないから」。嘘、偽り、大げさを是としており、ニュース番組といえどもひんぱんに殺人や自殺、犯罪のニュースが流れます。とくに311では多くの人が亡くなるなどショッキングな報道がありいわゆる「ながら視聴」は危険で油断できません。

2)ガンダムは戦争アニメ

アムロも言っているように、「小さい子がひとの殺し合いみるの、よくないよ」です。ガンダムが戦争を描いている以上人は死ぬし、その死ぬ原因は人が作っています。子供同士の喧嘩でお互いの感情や理屈すらまだ満足に理解できていない小学生低学年が、もっと複雑な大人同士の命をかけた争いを理解できるか、いやできるはずがありません。

となると死ぬ、殺すといった強烈な描写だけが残る、もしくは逆にそれが一般化して気にしなくなる、どちらにしても情操教育にいい影響があるとは思えません。

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イナズマイレブンのTV視聴に関しても解禁にしているわけではなく、見ていいのは祖母の家(といっても二世帯住宅の階下)のビデオ、またはたま iPadの Youtubeのみで、あくまでもガス抜き程度のレベル。

基本的に全面禁止なので、イナズマイレブンの視聴は例外的な存在。仮面ライダーフォーゼも好きみたいですが、本で読むか後は友人から話しをきいて想像力をふくらませるくらい。なのにさも見ているかのように知ったかぶりするのですから、面白いものです。

AGEの作品性はともかく、戦争アニメをまだ見せるわけにはいかないな、というのが親の気持ちです。

とはいえ自分がこれだけガンダムが好きなので、当然いつかは一緒にガンダムについて語りたいわけです。そうなるといつ、どの作品がいいかという話しになります。

自分は小学6年生のときにガンダムをみて衝撃を受けているので、やはり同じころ、小学生高学年である程度人の生き死にや社会や組織の仕組みを理解できた頃がいいのでしょうね。そして見せたいシリーズはやはりファースト。

子供向きというお題目のAGEですが、「子供向け」と「幼稚」をはき違えている感があり、ストーリーや表現の端々に稚拙さが目立ちます。小学生高学年ともなると、逆にそういうのはクールに見抜いてしまうので逆効果ではないでしょうかね。少なくとも私の小学時代はそうでした。

もう少し分別がつく大人になったら見せることもあるでしょうが、あとは本人が自発的に選ぶと思うので、どのガンダムを見るかはお任せですね。もしかしたらGガンダムが好きになるかも知れないし。

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