ルノー試乗第2弾は! ニュルブルクリンクFF最速のメガーヌR26.R 、究極という名のメガーヌ! ルノー・メガーヌ R26.R(RADICALE・究極)、ルノー・メガーヌRSの走りを支えるDASS! フロントサスペンション形式いろいろの続き。
ワインディングに入った瞬間、私の中で何かがプチンとはじける音がしました。
ドスドスドスドスドスドス・・・
「このメガーヌを作ったやつは誰だあっ!!」
「女将を呼べっ!」
・・・はっ! いつの間にかに海原雄山(美味しんぼ)になってましたよ。
右に左にとS字コーナーが連続するワインディング、上り勾配がきつくなりコーナーも回り込んでいきます。S字を左右に荷重をスッスッといなし、奥まったコーナーでは抜群の安定性をもってハンドル通りに回ります。Rがきつくなればハンドルを切り足せばいいし、立ち上がりではアクセルONにすれば前輪がクルマを引っ張りだす・・・
なにこのリニア感!
なにこの一体感!
今まで乗った車の中で間違いなく、ベストオブベスト。最高の中の最高ですよ。
ハンドリングのテイストはまったくもってカングーエクスプレス コンパクトと一緒。ハンドルを切った瞬間からクルマが曲がりはじめます。カングーが大きなロールをもってコーナリングするのに対し、メガーヌR26.Rは少ないロールという違いはありますが、クルマの動き・傾向は同じ。
ハンドリングの市民革命! ルノー・カングー・エクスプレス・コンパクトは切れば曲がる魔法のクルマ #renault_jp ([の] のまのしわざ)ところがこのカングーは違います。
●さらにハンドルを切る、さらにロールする、さらに曲がる。
●もっとハンドルを切りこむと、もっとロールする、もっと曲がる。
えええーーーー、なにこれ!
奥多摩周遊道路を含め、周辺道路はワインディングで曲がりこんでいるカーブが結構ありますが、この回りこんでいる、曲率がきつくなるコーナーをハンドルを切りたすだけでクリアしていくんです。そんなバカな。ありえない。
メガーヌR26.Rもまったく同じで、とにかくハンドル切れば曲がるんです。あとはいかにコーナーの曲率にハンドルを合わせるか、アクセルを合わせるかという恍惚の時間の到来です。
ええ、恍惚です。
これほど運転が楽しいと思わせるクルマもありません。
運転は作業でも苦役でも、義務でもないんです。
楽しみなんですよ!
これは食事も一緒。人間は生きていくためには必ずごはんを食べます。食べるもの、それはカレーでもラーメンでもフランス料理でもなんでもいいです。でも、それは生きるために、仕方なく、いやいや食べるものでしょうか。食べるのはやはり人生の中で大きな楽しみのはず。
そんな食事が、作業だったり、苦役だったり、義務だったりしていいはずがありません。
なので海原雄山になっちゃうわけですよ。限られた人生、食べるなら美味しいものを食べたい、美味しいものを極めたい。例えそれで奥さんと別れて子供が名前変えて敵対しようと、構いませんよ。いや、構うな・・・
海原雄山の家庭事情はともかく、シャブスキーモードになって解説すると。
メガーヌR26.Rを決定づけているのは1200kg台の車重と、軽量化がカーボンボンネットやポリカーボネイトウィンドウ、カーボンバケットシートなど車両の上部に集中している点。つまり単に軽量なだけでなく軽快。これはコーナーが連続する場所での切り返しが圧倒的に楽であり、スピードを落とす必要がありません。
同じことは深いコーナーにもいえて、ハンドルの切り込みだけでクルマが曲がっていくのでブレーキに頼る必要なし。多少軽くちょんぶれしてキッカケを作ることがあっても、普段の公道レベルであればもはやノーブレーキで十分、進入速度がそのままコーナリング速度になり、コーナーを脱出するごとにスピードが上がっていってしまうほど。
アクセルをオンにすれば前へ、アクセルをオフにすれば対角のタイヤが接地してインへ。
その結果、運転が楽しい上に平均速度はバカ高い。まさに想像の斜め上をいく、究極のハンドリングと至高のコーナリングを併せ持ったスーパーコーナリングマシンがこのメガーヌR26.Rなのです。
あえていおう、
ブレンボブレーキは飾りであると!
あれはニュルブルクリンクタイムアタック用のものであって、日本の公道を流す限り普通のブレーキで十分。
そしてもう一つ絶賛すべきはエンジンとミッション。
2リッターターボはとにかくウルトラスムース。1500回転台から使える粘りある低速と、2500回転からはじけるパワー。これをクロスした6速ミッションでつなげていくと・・・
あえていおう、
5速以上は飾りであると!
全開加速やばいです。カタログスペック上は230馬力で、シーフォオリジナルマフラーで12馬力ほど上乗せとなっていますけど体感はそれ以上。たしかS2000がカタログで250馬力となっていますけど、S2000ユーザーにはとても残念なお知らせですが、S2000とは桁違いのトルクで一気に加速していきます(涙目)。
しかもパワーバンドが広いこと。2500回転から6000回転オーバーまで炸裂するんですから。しかもその時の音ったら。
シャーーーーーーッツ
きたこれ。タービンと排気が連動するかのような音と、連動して伸びてゆく車速。またきました・・・
恍惚のお時間です。
2輪駆動、しかも前輪駆動なのにこのトラクション。高速道路での料金所ダッシュではもう3速で全開になんか無理。すぐに6速いれてクルージングですよ、街中は4速入れてクルーズ。
加速したいときはポンとアクセル踏むだけ。ただそれだけであっという間に
恍惚のお時間へ。
ほんと、美味しいものを食べたときに口に広がる味、食感。じんわりと来るあの喜び。あれが再現されちゃうんですよ。
私の好みでいえば、
中トロ+わさび醤油、とめちゃくちゃウマイ白米の組み合わせ!
あの中トロがじんわりと口に広がるかんじ、わさびのピリッとした刺激、そしてそこへ投入される白米。一粒一粒がしゃきっとたち、粘り気と芳醇な旨みを秘めた米粒が咀嚼されることで糊状へと変化。分泌されるうまみ成分、日本人がよしとするアミノ酸系の美味しさへと変化したお米と醤油で味がついた中トロ、そして糊状の米と脂がのった中トロが混じり合い、もはや二つを分け隔てることなど無理。混然一体となった中トロごはんを舌の上で転がすにつれ味覚を感知する神経が刺激され、その信号は脳へと。時には中トロ、時には醤油、そして米にわさび。ジワジワと広がる美味しさ。舌触りと味覚が脳幹を直撃、じんわりと味を楽しむよう・・・
・・・にしてですね、運転を楽しめるんですよっ!
一体なんの話をしているのかわけわからなくなってきましたけど、つまりはこういうことです。
運転は人生における、楽しみであると。
そしてフランス人の楽しみに対するこだわりは凄い、ってことです。
いや、ほんと、世界は広い。世界には素晴らしいクルマ、運転の楽しいクルマがあるんですね。海原雄山の美食倶楽部までいかなくとも、そんなクルマに出会っていきたいものです。
今回も本当に素晴らしいメニュー(ルノー・メガーヌR26.R)をシーフォさんに提供していただきました。ありがとうございました!
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【海原雄山:参考リンク】
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