タミヤ DF-03Raの特徴と弱点

タミヤのミドルレンジ4WDバギー、DF-03をラリー用にモディファイしたのがDF-03Ra。何度か走行させて色々と特徴と弱点、トラブルが分ってきました。

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【DF-03/Ra全般】

・ステアリング周り

DF-03最初の問題点はこのステアリング周り。まず動作範囲が狭く、切れ角があまりとれず小回りがききません(Raは分かりませんが)。

この対策としては
- ユニバーサルシャフトの導入
- 干渉する部分(ボディ、ステアリング周り、ハブ)を切削
- ユニバーサルシャフトの切れ角をアップさせるために切削
を行うことで解決可能です。

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リューターで削った

●詳細写真はこちら⇒ ラジコンステアリング切れ角アップ20070311

またハンドルを切りながら走るとフロントタイヤが左右にぶれる挙動がみられますが、これはどうやら長いステアリングシャフト周りのガタで出ている模様です。サーボセイバーのバネ(樹脂製)が弱いことも関係するようなので、サーボセイバーをハイトルクサーボセイバーにするとよいようです。ただ作用点が短くなり多少切れ角にも悪影響しますので、調整は慎重に。
ピロボールを交換
●詳細写真はこちら⇒ DF-03メンテナンス20070308

最近はアルミサーボセーバーなるものも出ていますので、こちらもいいかも知れません。

さらにステアリングポストのメタルを850ベアリング(4個)に換装すると滑らかに動きます。

・サスペンション取り付け部
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タミヤバギーチャレンジ4/8 ([の] のまのしわざ)

「フロントアッパーアームの付け根(黒アジャスター)が抜けやすいから、グレーの硬いもの(アジャスター)に交換するといいんだよね」

純正のアジャスターは樹脂が柔らかいため、ジャンプの衝撃で抜けやすいです。そのため固い「ローフリクション5mmアジャスター」に変更するとこのトラブルは未然に防げます。

・リアボールデフ

リアデフの金属デフプレートはDカットされた樹脂パーツ(ハウジング)に接着して取り付けます。しかし金属デフプレートが外れ、Dカットをなめてボールデフが作動しなくなるトラブルがありました。

デフプレートとハウジング

●詳細写真はこちら⇒ ラジコンメンテナンス 20070224

対策は「とにかくガッチリ接着剤でとりつけること」です。

・フロントギア

ジャンプを繰り返していると、着地の衝撃でフロントベベルギアをなめてしまい、最後には歯とびを起こしてギアなり(ガガガガッという音)がすることがあります。

ギア取り付け

●詳細写真はこちら⇒ ラジコンメンテナンス20070325

対策はスリッパークラッチを導入することでしょうか。私はまだ導入しておりませんが。

・密閉性の高いボディ(ダークインパクト限定)

DF-03の素晴らしいポイントはそのスリムなバスタブシャーシ。さらにこのシャーシにフィットするようにダークインパクトのボディができています。これをマジックテープを使ってボディに密着させるとボディの隙間から砂の進入を防ぐことができます。

一方でこの密閉度の高さは放熱性が悪いというデメリットももたらしました。

猛烈に速い DF-03 ダークインパクト ([の] のまのしわざ)

さらに途中デフから「ガッガッ」という異音とパワーダウンが発生。バッテリーが終わりかけの症状にも似ているし、デフが壊れたかのようでもあり。ところがちょっと休ませてから試運転するとスムースそのもの。ということはこれは噂のヒートプロテクタ作動?

アンプのヒートプロテクトが作動しやすく、特にパワーのあるモーターにNi-MHバッテリーの組み合わせだと発生しやすいようです。この対策は
- アンプに外付けファンを装着
- ヒートシンク装着できる高性能アンプを使用する
など。私の場合はこれを機会にFLASH-Tというキーエンスのアンプを導入しました。

なおバッテリー蓋が下にあり、その隙間から砂がやはり進入してくるため、この部分をガムテープでつけると防塵性がアップしてよいそうです。

【DF-03Ra固有】

ラリー仕様のDF-03Raですが、そのままダート走行するとボディの中に砂や土が進入して大変なことになるそうです。特にプロペラシャフトの摺動部に小石がはさまってスタックするというトラブルが続出。これに対しタミヤのDF-03Raの組み立て説明書には・・・

●走行路面を選ぶ
RCラリーカーは舗装路はもちろん未舗装路も走行できますが、オフロードカーではないため起伏の激しい路面や石の多い河原、砂地での走行には適していません。

●Choosing appropriate driving area
R/C rally cars are capable of driving on both paved and unpaved surfaces. However, driving on extremely rugged terrain, rock-strewn river banks or sandy tracks is not appropriate since R/C rally cars are not true off-road cars.
(p.18)

と、「本当のオフロードカーではない」ので「砂地での走行には適してない」と断りが入っています。

しかし、中にダークインパクトのボディをマジックテープで装着、裏面のバッテリー蓋をガムテープで覆えば素晴らしい密閉性を発揮します。

あとハブ周りに小石がはいるといけないので、スポークのないタイプのホイールを使うとさらに良さそうです。

・ドライブシャフト

DF-03RaではTT-01と同じ短いドライブシャフト(ドッグボーン)を利用します。しかしこれがストロークする足回りで動きやすく、はずれかかってしまいました。

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その際ボールデフのデフジョイントにドッグボーンが噛み合って、欠けてしまいました。そもそもリアサスペンションはホイールベースを合わせるため、ドライブシャフトが前向きに傾いてるというのも作用しているようです。ショートホイールベース仕様だとさらに前向きになるので注意が必要です。

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対策としては十分ウレタンブッシュを入れてドッグボーンの動きを規制するか、フロントと同様、ユニバーサルシャフトを導入するのが良さそうです。

・・・

これだけ見てしまうと「なんてトラブルの多いシャーシなんだ!」と驚かれる方もいるかもしれません。確かにDF-02やグラスホッパーと比べるとメンテナンスに手がかかったのも事実です。しかし走行させている時間が長いことや、その走行ポテンシャルを比較すると仕方ない部分もあります。

DB01では既知の問題点は予め対策されているようで、ここまで手間をかける必要がなさそうです。もっともDF-03ほど走りこんでないのでトラブルが発生しないという見方もできますが。

手間がかかって色々大変ではありますが、DF-03は愛着があるので楽しみながらメンテナンスしています。早くインプレッサボディを完成させて、マイWRCをやりたいですね。

以下の関連エントリーもどうぞご参考に。

【DF-03Ra関連エントリー】

DF-03Raコンバージョン製作記 ([の] のまのしわざ)

【DF-03 ダークインパクト関連エントリー】

1/10ラジコン DF-03 ダークインパクト製作記 phase-01 ([の] のまのしわざ)
1/10ラジコン DF-03 ダークインパクト製作記 phase-02 ([の] のまのしわざ)
1/10ラジコン DF-03 ダークインパクト製作記 phase-03 ([の] のまのしわざ)
1/10ラジコン DF-03 ダークインパクト製作記 phase-04 ([の] のまのしわざ)
1/10ラジコン DF-03 ダークインパクト製作記 phase-05 ([の] のまのしわざ)
1/10ラジコン DF-03 ダークインパクト製作記 phase-06 ([の] のまのしわざ)
1/10ラジコン DF-03 ダークインパクト製作記 phase-07 ([の] のまのしわざ)
1/10ラジコン DF-03 ダークインパクト シェイクダウン走行 ([の] のまのしわざ)
早速DF-03 ダークインパクトをチューンアップ ([の] のまのしわざ)
猛烈に速い DF-03 ダークインパクト ([の] のまのしわざ)
DF-03 ダークインパクトチューンナップ&メンテナンス ([の] のまのしわざ)