ファミリーコンピュータ 1983-1994
東京都写真美術館 (編集)
今週末(2/8)で開催日程を終えてしまう、「テレビゲームの展覧会レベルX」(東京都写真美術館)へ行ってきました。展示内容等は既出(関連リンクを参照して下さい)なので、まずは自分とファミコンの思い出を語ります。
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出会いは「ゼルダの伝説」でした。3人兄弟の長男として、一番先にクリア。当時はゲームの上手さはまだ年功序列でしたが、すぐに逆になりましたね。
特にはまったのは「ファミコンウォーズ」、「SDガンダム」あたりでしょうか。友人の家で連続2泊してしまったことはザラでした。その間ファミコンは電源ONのまま(大学の)授業に出て、そしてまた友人の家に帰ってファミコンをする毎日。シミュレーションゲームはファミコンの思考時間が異様に長く、パッドを持ちながら朝になったことが数知れず。
「中山美穂のドキドキハイスクール」ではゲーム内容が厳しい上、電話がつながらなかったような。3Dゴーグル対応「3Dホットラリー」は画期的でしたが、目が異常に疲れて結局3Dモードはオフにしてやってました。内容は完全にOUTRUNですし。
一方で○ソゲーにはなかされましたね。スクウェアの「キングスナイト」のパッケージには4人によるフォーメーションRPGとか書いてあるのですが、実際には縦スクロールシューティング。当時まだRPGというものが正しく理解されてないことが伺えます(今でもスクウェアを恨んでますが)。
などなど、回想することしきりでした。きっと見に来た人それぞれが、それぞれの思い出を思い返したことでしょう。
平日の午前なのに人手は結構あり、昼過ぎにはすでに満員御礼という感じです。なるほど、これは休日は入場制限になるのもうなづけます。
ゲームクリエイターのインタビューは見ごたえがありました。一時代を築いた人たちの一言一言は同時代を生きた者としてうなづけて、そして感心しました(内容はファミリーコンピュータ 1983-1994にも掲載されています)。ビジネスとしても成功した彼らの言葉の中に、ビジネスを遂行するヒントが隠されているような気がします。特に宮本氏、中氏、小島氏が指摘した「制限」というキーワード。
宮本氏はマリオのキャラクターは16x16ドットで人間を表現するために最適化されて生まれたといいます。顔を大きく、鼻は大きく、口の変わりにヒゲを、それを8ドットで表現するために鼻は2ドット、ヒゲは1ドット。走るシーンをより分かりやすくするために腕と足の色を違わせてコントラストをつける、そのためにはオーバーオールのような服装。
小島氏はファミコンをやりたかったのにMSXソフトにアサインされてがっかりしたといいます。色数は少なく、スプライトも少ない。敵がたくさん出てきて、弾をたくさん撃つゲームはできない。そこで相手の数は二人、そして弾もほとんど撃たないような「潜入任務」を思いついたといいます。
中氏はそのものずばりを言い当てます。人はハードが高性能、プログラムの自由度が高い、制限が少ない方がいいものができるだろうと考えます。しかし「人間は制限があったほうがいい発想をするのです」と言い切りました。ここがポイントでしょう。
オフィシャルプログラム:
ファミリーコンピュータ 1983-1994
東京都写真美術館 (編集)
美術館では品切れでした。買うなら本屋か、アマゾンにてどうぞ。
名言集:
・「すげー、昔はテープにとっていたんだぜ」データレコーダを見て。きっと彼らは音響カプラの実物を見たこともないでしょう。まさに前世紀の遺物。
・「女:このソフトほしー、売ってないの?」「男:かえるわけないじゃん。この展示は今週で終わるのに、この人出だぜ。売ったらみんな欲しがるよ」
名人芸:
・ドラクエ(1)に復活の呪文をメモなしで入力する人たち。2名を確認。当然Gは65535。
・スペランカーを無言でクリアした人。しかし途中で3回「チッ」と舌打ちしていました。もちろんスペランカー君のひ弱さゆえです。
・グラディウスを思わず3周してしまう人。
最後の土日はハイスコア合戦が繰り広げられることを期待します。入場料は大人たったの250円。